スペックからみるα900について、その1があるのにその2はどうした!との声がごく一部の方からありましたので、エントリーします。

デジタル一眼レフの性能でよく話題になるのは、連写性能、高感度性能(ノイズ)、AF性能だ。
特にα-DIGITALは連写、高感度、AFにおいて、他社に及ばないイメージがある。

α900はどうだろうか?

α900の連写性能については、約5コマ/秒。比較対象はEOS-1DsMarkIIIというのが何ともいえないが、2000万画素を越える撮像素子を搭載したこのクラスのカメラで5コマ/秒というのは現在のところ、評価できる。連続撮影枚数も、処理bit数が違うとはいえ、価格で2倍以上違うEOS-1DsMarkIIIと同程度というのは、上出来だろう。
ちなみに今回α900に採用されている撮像素子は秒6コマ以上の読み出しに対応している。個人的には5コマ以上の連写速度を期待したいが、開発側はここら辺がバランス的に落としどころだと考えたようだ。

さて、高感度ノイズはどうだろう。
これについては実データがないので評価できないが、ソニーの担当者によると、絵作りに関してはややα-7Dに近い感じに仕上がっているとのこと。
また、最終的にA3(A2)程度のプリントやディスプレイにおける(等倍ではない)鑑賞では、ノイズが気になることはないとのことだが、PCディスプレイ等での等倍表示での鑑賞はあまり想定していないようであった。
この辺から想像するに、α900は今までの絵作りを継承していると考えられ、高感度撮影におけるノイズ等の処理にも大きな変化はないようだ。
ただ、画素数が飛躍的に増加したお陰で、2400万画素から生成される画像データは多少のノイズが載ったとしても、最終的な出力段階で縮小処理が入るような場合は、ノイズ成分も縮小され、結果的にはノイズが少なくなる。
しかし、最終鑑賞形態がディスプレイでの等倍鑑賞にあるならば、その限りではないので、あまり期待はできないだろう。
実際、みなさんの鑑賞スタイルはどうなのであろうか?

絵作り担当(評価)の方が、階調での表現を大切にしたいとの旨、語られていたのが印象に残っている。

さて最後にAF性能。
α-DIGITALは銀塩αに比べると、なぜかAF性能についてよい印象がない。
測距点が少ないながら低感度・低コントラストに強く正確なAFのα-9。中央にF2.8対応のデュアルクロス測距点を配し、当時最速クラスのAFを実現したα-7。
その頃を知る自分としては、α-DIGITALのAF性能は納得できない部分があった。それはα700でも少なからず感じるところである。
α900は、改良されたとはいえα700のAFユニットと同系列のユニットに過ぎないようだ。測距点が中央よりなのは他社も同様。
改良ポイントとして、アシスト測距点が10点追加されており各AF測距点をフォローするという方式でAF性能がどこまで向上したかが見ものである。