前回
ウン十年前に 谷川岳で
得体の知れない獣と出くわした
恐怖体験を書きましたが
その下山中に
まだ怖い体験の続きがありまして![]()
30分程度歩けば
下道に出ると軽く考えていましたが
行けども行けども
下の道に辿り着かず…![]()
「まさかコレ…迷ってないよね
」
「遭難したってこと
」
「いや でも確実に下ってるから大丈夫
」
そんな会話をしながら
どんどん歩いていた時
またまた
一番前を歩いてた叔父が
一瞬立ち止まりました。
また動物![]()
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と思っていたら
どうやら前から人が来たらしい。
ちょうどそこは
人がやっと1人通れるくらいの
細い道でして
すれ違いができないため
叔父は一瞬立ち止まったようですが
前から来た人が
道を譲ってくれたらしく
私たち一行は
先に通ることができました。
私たちはみんな口々に
「お先にすいません」
「ありがとうございます」
と言いながら通り過ぎ
一番後ろを歩いてた私も
ぺこりと頭を下げて通りました。
ぺこりと頭を下げたまま通ったので
道を譲ってくれた人の顔は
あまり見てませんでしたが
おそらく背が高めで中肉中背の
中年男性だと思います。
ぺこりと頭を下げてたので
自然とその人の下半身が
目に入りました。
登山とはかけ離れた服装で
ズボンはスラックス![]()
そして靴は登山靴ではなく
サラリーマンが履くような革靴
リュックもなにも持ってなくて
手には新聞がひとつ
中学生だった私ですが
さすがに 瞬時に
「おかしいな
」
と感じました。
この人…
こっちに向かって歩いてきたってことは
これからここを
登っていくということだよね![]()
その時 私たちは 上から
もう1時間半ほど歩いて下ってきたので
これから上に登るということは
1時間半以上かかるということ。
上まで行けば
ロープウェイがありますが
もうその人が天神平に着く頃は
おそらくロープウェイの営業も終わり
当然レストランもやってないし
真っ暗闇だと思います。
その人とすれ違った時点で
もう夕方5時すぎていて
いくら夏とはいえ
天気も曇っていたので薄暗く
この人 これから上に
何をしに行くんだろう![]()
しかもこんな格好で…
ただでさえ歩きづらい山道なのに
革靴だよ![]()
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すれ違った瞬間に
ふとそんなことを考えてました。
私が一番後ろを歩いてたので
私が通り過ぎたと同時に
その人は上に向かって歩き始めました
やっぱりおかしいよねぇ![]()
と思いながら
ふと後ろを振り返ったのですが…
な…な…なんと![]()
その人が いないっ![]()
え![]()
うそでしょ![]()
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あまりにも驚いて
叫び声も上げることができず
私の前を歩いていた叔母に
「ねぇおばさん![]()
今すれ違った人……
いないよぉ…![]()
」
と小声で言いました
「えっ
」
と
叔母と2人立ち止まり
2人でもう一度振り返りましたが
誰もいませんでした![]()
そこは
木々が生い茂った山の中ではなく
わりと開けた場所で視界は良好
人が1人やっと通れる細い道で
私たちの右側は山肌
っていうの
土の壁みたいになっていて
人が隠れるような場所はなく
私たちの左側は なんと崖
なんとなく
イメージとしてこんな感じ



ここまですごい道や崖じゃなく
そしてもっと平坦な感じで
見晴らしはよかったです。
そんな場所で
たった今 すれ違ったばかりの人が
いない![]()
さすがに叔母もゾッとしたらしく
「〇〇ちゃん(←私のこと)怖いでしょ
私の前に来なさい
」
と場所を変わり
私が一番後ろにならないように
してくれました。
登山をするような服装ではなく
スラックスに革靴
そして荷物は 手に新聞紙1つ。
これから暗くなるという
夕方5時過ぎに
1時間半以上かかる山頂に向かい
しかも熊
のような獣も出るし
何をしに行くのだろう![]()
もしかして
ひとり旅のおじさんが
ちょこっとそのへんお散歩…
のつもりで
フラフラと歩いていただけ![]()
だとしても
私たちがその場所から
ようやく谷川温泉のある下道に
無事に下りて来るまでには
30分かかったのですよ。
フラッとそのへん散歩する人が
30分も こんな山道を
登ってくるかな![]()
革靴で。
おまけにその人……
消えた![]()
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のですよ![]()
あんな体験 初めてでした![]()

そしてその話には
また続きがありまして…
その翌日 旅行を終えて
水上から急行電車
で帰る途中
高崎駅で停車した際
叔母が真っ青な顔をして
言いました![]()
「ねぇ……… 今…
昨日 谷川岳で会ったあの男の人
いたのよっ![]()

ホームの あの柱の影に
昨日と同じ格好をして…
新聞紙ひとつ持って
こっちをジーッと見て…
ほら…
〇〇ちゃん(←私)も見たでしょう
」
ぎゃああぁ〜〜〜![]()
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いや見てない見てない![]()
見たくない![]()
見えなかった
怖い怖い怖い![]()
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もしかしてついてきちゃった![]()
いまだに
あの谷川岳の出来事は 謎のまま。
しばらくは
お正月に親戚一同で集まるたびに
毎年その話題で盛り上がりましたが
もしかしてあの人は
この世の人じゃなかったのかな…![]()
ということで片付けられました。
谷川岳では
たくさんの登山者が
亡くなられてます。
そういう出来事があっても
不思議じゃないですよね。
終わり

