老人独居の限界-3(賞味期限切れ食品) | あなたに,も一度恋をする

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はじめに

 

この記事は訪問介護ヘルパーさんを

否定するのを意図したものではありません。

でも、同居する家族がいないと、

こんな事が起こるという事をお伝えたくて

記事にしています。

あくまで叔父と叔母における事例で

すでに二人とも亡くなっていますので

これは回想記録です。

 

この記事の時は寝たきりの叔父は亡くなっており、

叔母は1人暮らしになって数か月の時でした。

79歳、レビー小体型認知症。

本態性振戦もちで、

いつも身体が左右に大きく振れています。

歩行はすでに困難を極めていました。

 

息子は叔父の死後、

お嫁さんと息子がそれぞれ週に一度

隣の県から見にきてくれますが、

しょせん週に一度の数時間、

大ざっぱに分かっても、

詳細は把握できません。

結局、介護に関するキーパーソンは、

隣に住む姪の私が

担わざるを得ませんでした。

 

****************

 

叔父の死後、叔母はめっきり弱ったものの

独居を続けていました。

 

食生活については

ヘルパーさんの調理支援が週2回、

お嫁さんが昼夜作りに週1回、

息子が夜泊まりに週1回、

あわせて週に合計4回の訪問あり。

けれど相変わらず栄養不足は

続いているように見えました。

 

ある時、叔母が我が家(隣)に来て、

正露丸を欲しいという。

叔母は薬物中毒(←合法薬です)の為

余分な薬はほとんど取り上げられています。

それで我が家に来たんだと思います。

聞けば、ひどい水下痢なのだとか。

 

お嫁さんから聞いていたのは、

 

「義母は便秘といえば下剤を飲み、

それで下痢するから、今度は正露丸。

正露丸を飲めば今度は便秘になり、

もう、その繰り返し。

みんな取り上げました。」と。

 

 

なので、渡すのをためらったものの

正露丸は市販薬ですし、

そんなにひどい下痢ならと、

1回分の錠剤をラップに包んで渡しました。

 

しかし、なんだかモヤモヤが…。

薬を取り上げられているのに、

ひどい水下痢というのが、ひっかかる。

それで、すぐに叔母宅に行って

食べた物は何かを確認に行きました。

 

特に問題ない物で安心したものの、

『もしや・・・』と思って

冷蔵庫に入っているわずかな食材を

ひとつひとつ確認してみると、

こんな状態でした。

 

・7日前賞味期限が切れてた焼き豆腐

・4日前に賞味期限が切れてたポテサラ

・3年前に賞味期限が切れてた焼き肉のタレ

・6か月前に賞味期限が切れてたマヨネーズ

6日前に賞味期限が切れてた牛乳

 

ほとんどが賞味期限切れ

 

(↑画像お借りしました)

 

これらは叔母に許可をもらい、

(私の物ではないので、そこは尊重)

すべて持ち帰りました。

(叔母宅のゴミ箱だと戻される可あり)

 

叔父も生前ひどい下痢をしてました。

私は叔父の生前から

ちょくちょく見に来てましたが、

冷蔵庫の中身を確認した事は

一度もありませんでした。

こんな状態だったとは・・・。

 

お豆腐などの期限切れは特に怖いし、

牛乳も加熱しても毒素が回ります。

遅すぎたかもしれないけど、

気づいてよかったと思いました。

 

私はヘルパーさんが来てくれているなら

『最低限の安全は守られている』

と過信しすぎでした。

食の安全については、

ヘルパーさんが来られていても

改善されてなかったって事です。

 

食材をチェックしないヘルパーさん、

そして、お嫁さん、息子。

誰も気づけない、

これが老人独居の怖さでしょうか。

 

この件は見過すごす事が出来ないと思い

ケアマネさんに報告しました。

そして今後は、ヘルパーさんに

冷蔵庫の中の食品の賞味期限を

必ずチェックしてから、

危ないものは処分し、

献立を考えてほしい旨を伝えました。

 

息子、お嫁さんにも

もちろん伝えました。

何の反応もない感じでした。

 

老人の独居、

安易に勧める方がいらっしゃいますが

気づいていない危険が

他にもまだまだあります。

 

次回もヘルパーさんの記事です。