ピアノカバー 我が家の収納が少ないために、 母はほとんどの着物と帯を捨てた。 そのなかには、母が祖母を思い出すものもあった。 母が若い頃、祖母に買ってもらった帯布。 「これに帯芯を入れて身に付けなさい。」ともらったもの。 その帯布だけは捨てずに持ってきた。 金の糸が入った帯は、もう60年以上経過して色褪せてるのだけれど、 私はその布が大好きで、母と二人で話して、 たんすのなかには入れず、いつも目の触れるところに飾っておくことにした。 今、その布はピアノのカバーになって私と母を楽しませてくれてます。