エレキギターやシンセサイザー、エレクトーンなどの電子ピアノなどでは、オーディオインターフェイスとシールドプラグで接続する事が出来ますが、アコースティックギターやウクレレ、アップライトピアノなど、端子で接続する事が出来ない楽器もDAWソフトに録音する方法があります。

DTMでは、アコースティック系の楽器をDAWソフトに録音する際には、ピックアップを使う方法と、マイクを使う方法の二種類があります。

ピックアップを使う

ピックアップと言うのは、エレキギターのボディーに埋め込まれているコイル状のパーツの事で、このパーツによってギターの弦の振動が電気的なデータへと変換されます。

ピックアップには、アコースティックギターに取り付けるタイプや、ウクレレに取り付けられるタイプのものもあります。

アコギ用ピックアップ
アコースティックギターのピックアップ
ウクレレ用ピックアップ
ウクレレ用のピックアップ

ピックアップをアコースティックギターやウクレレに取り付ければ、そのピックアップとオーディオインターフェイスを接続して、DAWソフトのトラックに演奏音を録音していく事が出来ます。

マイクで演奏音を拾う

マイクで演奏音を拾う方法では、オーディオインターフェイスとマイクを接続して、マイクを楽器の一番音が綺麗になる箇所に近づけて録音を行います。

ただ、DTMの場合、自宅のエアコンやパソコンの振動音、道路の音など、環境音が入ってきてしまうので、予算に余裕があれば、ポップガードやショックマウントホルダーを購入しましょう。

ポップガード
ポップガード
ショックマウントホルダー
ショックマウントホルダー

また、マイクにはダイナミックマイクとコンデンサーマイクの二種類があり、コンデンサーマイクの方が精密な音を録音できますが、その分、環境音も拾ってしまうので、自宅の環境がどういった状態なのかによって、どちらのマイクを使って録音するかも考慮しましょう。

DTMでは、このようにして、アコースティック系の楽器をDAWソフトに録音する事が出来ますが、やはりアコースティック系の楽器を録音するなら、スタジオで録音した方が良いので、個人的にはアコースティックギターやアップライトピアノのプラグインを使って曲作りをするのをおすすめします。( ^ ^;)

DTMでは、ドラムパートは、基本的に、ドラム音源のプラグインを使って、打ち込みで作成していきます。

ドラム音源のプラグイン
ドラム音源のプラグイン

DTMであっても、電子ドラムなどを使って、演奏したドラムを録音する方もいらっしゃるとは思いますが、個人的には、ドラムパートは打ち込みで作っていった方が良いのではないかと思っています。

その理由は、打ち込みの方が作業が楽だからです(笑)

私自身、昔、バンドでドラマーをやっていたのですが、ドラムを正確なBPMで叩くというのはかなり難しいです。

しかも、DAWソフトでMIDIシーケンサーを使って、打ち込みで伴奏などの各パートを作っている場合、他のパートは正確にBPMを刻んでいるのに、肝心のドラムパートのリズムがズレるというチグハグな楽曲になってしまいます。

ですので、もし、全てのパートを録音によって作っているという楽曲ではないのであれば、基本的にドラムパートは打ち込みで作った方が良いでしょう。

ドラムセットのパーツごとにトラックを分ける

DTMでドラムパートを打ち込みで作っていく時に気を付ける事は、ドラムセットの各パーツごとにトラックを分ける、と言う点です。

ミックス作業時には、ドラムセットの打楽器ごとに音質調節や音圧向上、空間調節を行っていくからです。

ドラムの打楽器ごとにトラックを分ける
ドラムセットの打楽器ごとにトラックを分ける

ただ、そうすると、ドラム音源のプラグインを、ドラムセットの打楽器の数だけインサートしていく事になるので、スペックが高くないパソコンの場合、CPU使用率やメモリ不足などによってパソコンがフリーズしてしまう可能性があります。

ですので、もし、低スペックのパソコンを使っているのであれば、打込み終わったパーツのMIDIイベントをバウンスしてオーディオデータに変換したりする方法を用いると良いと思います。

バスドラムの音質調節が重要

最近の音楽は、「ドンシャリ」系と呼ばれるミックスを行うのがトレンドとなっています。

「ドンシャリ」というのは、低音と高音域が強めなサウンドの事を意味していて、DAWソフトを使ったミックス時にも、低音域のパートと、高音域のパートの音を少し強調させるように音質調節を行います。

「ドンシャリ系」のサウンドを作るには、特に「バスドラム」の音がしっかりと聴こえるようにした方が良いので、ミックス時にはバスドラムのトラックにコンプレッサーとイコライザーを複数インサートして調節したりもします。

※ ちなみに、コンプレッサーとイコライザーで音質調節と音圧向上をする際には、どちらから先にやるかによって「プリEQ」(Pre EQ)や「ポストEQ」(post EQ)といったような言い方をします。

音楽制作においてミックス作業はとても重要な作業になります。

楽曲がシンプルなものであっても、ミックス作業で伴奏やメロディー、ドラムなどの各パートの音質を整えて、音圧を向上させれば、クオリティーが高く、聴いていて気持ちのいい楽曲に仕上がります。

DTMでもミックス作業によって楽曲の善し悪しが決まってしまうくらいに重要ですので、DAWを使ったミックス作業ではどういった事をするのかについて紹介していきたいと思います。

基本的には音質調節と音圧向上、空間調節の三つ

音楽スタジオでのミックスであれ、DTMでDAWを使った自宅でのミックスであれ、基本的にはミックス作業では「音質調節」・「音圧向上」・「空間調節」の三つの作業を行います。

この三つのミックス作業の順番は、人によって違いますが、一般的には、「音質調節」を先に行い、次に「音圧向上」、最後に「空間調節」という順番で行うのではないかと思います。

DAWを使ったミックス作業
DAWを使ったミックス作業

音質調節ではイコライザーを使う

音質調節というのは、楽器の音色に含まれる高音域・中音域・低音域などの周波数を増減させて調節する事で、音の質感を調整する作業の事です。

音質調節を行うにはイコライザーと言うエフェクターのプラグインを使用します。

イコライザー系のプラグイン「ColourEQ」
フリーのイコライザー系プラグイン「ColourEQ」

上の画像は、「ColourEQ」というイコライザー系の無料プラグインです。

このプラグインの画面を見て分かるように、折れ線グラフの様な画面があり、その画面下に周波数(Hz/ヘルツ)の値が表記されています。

イコライザーには周波数が表記されている
イコライザーの画面には折れ線グラフの下に周波数(Hz)の値が表記されている

イコライザー系のプラグインで、折れ線グラフを表示しているタイプは、同じように折れ線グラフの下に周波数の値が表示されると思います。

そして、イコライザーの下にあるツマミをドラッグして、どれくらい周波数を増減させるかを調節したり、増減させる周波数の高さを変更したりして、音質を調節していく事が出来ます。

音圧向上にはコンプレッサーを使う

音と言うのは、サイン波のように特定の周波数だけという訳ではなく、通常、様々な周波数が含まれているのが普通です。

そして、その周波数の分布状態によって音色が作られ、周波数の分布がある程度均一で、全体的に大きければ音圧が強い状態になります。

コンプレッサーと言うエフェクターでは、しきい値(スレッショルド)を超えた周波数を圧縮しつつ、他の周波数の大きさを増幅させる事が出来ます。

コンプレッサーのプラグイン
コンプレッサーのプラグインで音圧を向上させる

ですので、音圧を向上させる際には、コンプレッサーのプラグインを使用します。

コンプレッサーには、「スレッショルド」というパラメーターがあって、その「スレッショルド」で、どの音量から圧縮を始めるかの設定を行い、「レシオ」(Ratio/比率)というパラメーターで、スレッショルドを超えた音をどれくらい圧縮するかを設定します。

スレッショルドとレシオの説明
スレッショルドはしきい値、スレッショルドは圧縮比率

また、音というのは、高い周波数の方が減衰しやすく、高い周波数の音と低い周波数の音が同じくらいの音量になっていると、音が少し遠くから聴こえているような印象になります。

ですので、コンプレッサーは、音圧を向上させつつ、音の奥行き感を調節する目的でも使用されます。

空間調節にはリバーブ

DAWソフトを使ってミックス時に空間を調節する際には、スタジオでのミックス作業と同じで「リバーブ」というエフェクターを使用します。

DAWソフトの場合には、リバーブのプラグインを使います。

リバーブのプラグイン
リバーブのプラグインで空間を調節する

そもそも、どうして空間を調節するのかと言うと、楽器の演奏音であれ、プラグインによる音であれ、各パートの音から受ける空間の印象がズレている事が多いからです。

空間がバラバラだと、別々の場所で演奏しているように聴こえて、各パートの音が綺麗に混ざらなくなります。

ですので、リバーブを使って、各楽器の音が同じ空間で鳴っている様に調節します。

ただ、各パートのトラック一つ一つにリバーブをインサートしていくと、CPU使用率がとても高くなり、ミックス作業中にパソコンがフリーズしてしまうようになってしまいます。

ですので、通常、リバーブだけのトラックを作り、各パートのトラックからそのトラックに対して音を送り、リバーブだけの音をマスタートラックに送る「センドリターン」という方法でリバーブエフェクトを施します。

また、必要があれば、ディレイなどの空間系エフェクトも施して、各パートの残響音が綺麗に混ざるように調節します。

かなり大雑把な説明になってしまいましたが、DAWソフトでは、こんな感じでミックス作業を行っていきます。

DAWというソフトでは、音楽制作に必要となる作業を全て行う事が出来るのですが、DTMを始めたばかりの時と言うのは、音楽制作で行う作業というものにどういった作業があるのか自体が分からないと思います。

ですので、この記事では、DAWソフトではどんなことが出来るのかという事について紹介していきたいと思います。

マルチトラックでの音楽制作

まず、DAWソフトでは、マルチトラックでの音楽制作を行う事が出来ます。

マルチトラックでの音楽制作というのは、複数のトラックを使って、各トラックごとに音量調節や音の定位を調節を行って音楽制作をする事を意味しています。

DAWではトラックをいくつも追加できる
DAWではいくつものトラックを追加する事が出来る

DAWソフトで新規プロジェクトを作成した時は、トラックは一つもない状態ですが、トラックリストというエリアで右クリックして、「トラックの追加」をクリックすれば、新しくトラックを追加していく事が出来ます。

後は、そのトラックにプラグインをインサートしたり、オーディオインターフェイスからの楽器音を録音したりしながら、伴奏パートやメロディーパート、リズムセクションなどを作成する事で、曲作りを行っていきます。

私自身、DTMで曲を作る際には、50トラック以上使って曲作りを行っていきます。

DAWでは、保存したMIDIデータやオーディオデータの複製(コピペ)と移動が可能

DAWソフトの便利なところは、各トラックに録音・保存したオーディオデータやMIDIデータは、コピー&ペーストする事が出来る、と言う点です。

ですので、同じフレーズや伴奏を何度も録音し直したり、何度もノートを打ち込んだりする必要が無く、コピー&ペーストして繰り返しを作る音が出来ます。

MIDIイベントをコピペして繰り返しを作った
MIDIイベントコピペして繰り返しを作った

コピーしたオーディオデータやMIDIイベントは、トラックが違っていてもペーストする事が出来るので、同じフレーズを別の楽器で演奏させたり、別のトラックのエフェクトを施したりする事が出来います。

MIDIイベントをコピぺ
MIDIイベントを別トラックにコピペした

また、DAWのタイムライン上にあるオーディオデータとMIDIイベントはドラッグする事でタイムライン上の位置を移動させる事も可能です。

MIDIイベントをドラッグして移動した
MIDIイベントをドラッグしてタイムラインの位置を移動した

ですので、楽器を録音したり、MIDIキーボードで保存したMIDIデータなどの鳴り始めのタイミングがズレている時には、保存したオーディオデータやMIDIイベントをドラッグして位置を調節する事も出来ます。

DTM・DAWとは?

オートパンチの機能

DAWソフトの便利な機能には、「オートパンチ」という機能があります。

この「オートパンチ」という機能では、選択範囲の箇所でだけ録音を行う事が出来ます。

例えば、下の画像の紫の部分は選択範囲となっている箇所で、その手前から録音が始まっています。

DAWのオートパンチ機能を使って録音
オートパンチ機能を使って録音を行っている様子

通常、録音が始まった箇所からオーディオデータやMIDIデータが保存されていきますが、オートパンチ機能では選択範囲の箇所でだけ録音が行われるので、下の画像のように、選択範囲の箇所にだけオーディオデータやMIDIデータが保存されます。

オートパンチで選択範囲の箇所だけ音が録音された
オートパンチ機能を使って選択範囲にだけ保存されたオーディオデータ

ですので、オートパンチの機能を使えば、撮り直しをしたい特定の箇所だけを改めて録音し直せます。

このオートパンチの機能は、DTMならではで、DAWソフトが有るからこそ可能な便利な機能ですので、しっかりと活用して、DTMの作業を楽にしていきましょう。

インバートやバウンスも可能

DAWと言うソフトは、音声データの編集も行う事が出来るので、インバートやバウンスといった処理も行えます。

インバートというのは、波形の位相の反転処理の事で、位相を反転する事で、各パートの音の混ざり方を変えたり、同じ音をステレオにした時に混ざり合わない様にする事が出来ます。

バウンスというのは、インストゥルメント系のプラグインにMIDIデータを送って鳴らしている音声や、プラグインによるエフェクトを施した後の音声データを「WAV」・「AIFF」・「MP3」といったオーディオファイルに書き出す処理の事です。

バウンスを行う事で、MIDIデータは音声データに変わり、オーディオデータはエフェクトを施した状態に変わるので、そのプラグインを使用する必要が無くなります。

ですので、プラグインを削除して、CPU使用率を下げる事が出来ます。

DAWではパラメーターをオートメーションで変化させられる

DAWソフトで特に便利な機能が、「オートメーション」という機能です。

「オートメーション」という機能では、プラグインのパラメーターや、トラックのVolume・PANといったパラメーターを、徐々に変化させたりするように調節する事が出来ます。

例えば、フィルターエフェクトのHihgCutを、徐々に下げていく、といった使い方も出来るので、DJのようにハイカットをするようなサウンドを作る事が出来ます。

オートメーションの線を描く
オートメーションの折れ線を描く

オートメーションの機能では、折れ線グラフのように、各パラメーターの値を線で上下に変化させていくように調節する事が出来ます。

DAWのオートメーション機能を使えば、徐々に音量が下がっていくようにしたり、徐々に左から右へ音が移動していくように変化させたりするような音を作る事が出来ます。

このように、DAWと言うソフトでは、音楽制作を行う上で必要な機能が全て搭載されているだけでなく、DAW特有の便利な機能などもあって、どんなジャンルの音楽でも作る事が可能です。

ここで紹介したDAWの機能は未だほんの一部で、他にも、オーディオデータをクロスフェードさせたり、テンポを徐々に遅くしたりする機能などもあるので、少しずつDAWの使い方を覚えていっていただければと思います。

DTMには欠かせないプラグインというのは、初心者の人にとっては使い方が難しいと感じるものでもあります。

そもそも、プラグインと言うのは、ソフトから呼び出して使用するプログラムや拡張機能の事を指す言葉で、DTMにおいては、DAWの機能を拡張するように呼び出すソフトの事を意味します。

ここまでの説明を聞いただけでも、「なんだか難しそうだから楽器の録音だけで曲作りしようかな~」という気持ちになってしまいますが、DAWソフトでミックスやマスタリングを行う時には、プラグインのエフェクターで音質調節を行ったり、音圧を向上させたりするので、どうしてもプラグインを使わざるえません。

ただ、実際には、プラグインの使い方は簡単で、DAWソフトのトラックにインサートするだけとなっています。

もちろん、各プラグインごとにパラメーターを調節するのが難しい部分はありますが、プラグインを実際に使ってみるところまで出来れば、あとは一つずつパラメーターの調節方法を覚えるだけなので、諦めずにプラグインの使い方を覚えていきましょう!

プラグインを使ってみよう!

プラグインを使うには、まず、DAWソフトのトラックにある「FX」というボタンをクリックします。

fxボタンをクリックする
「fx」ボタンをクリックする

「fx」ボタンをクリックすると、プラグインを選択するための画面が現れるので、その画面で使いたいプラグインを探して、そのプラグイン名をダブルクリックします。

使いたいプラグインをダブルクリックする
使いたいプラグインの名前をダブルクリックする

そうすると、そのプラグインがトラックにインサートされて、プラグインを調節するための画面が表示されます。

プラグインが追加される
プラグインを調節するための画面

後は、各プラグインのパラメーターの値を変更すると、どういった音色に変化するのか、どういった効果が得られるのかなどを覚えていけば、プラグインを使いこなせるようになりますよ( ^ ^ )

まずは、イコライザーを使ってみよう!

まず、何のプラグインを使ってみた方が良いのか、という事に関しては人それぞれ考えが違うと思いますが、個人的には「イコライザー」という音質調節系のプラグインを使ってみると良いのではないかと思います。

イコライザーというのは、音色に含まれている高音域・中音域・低音域の周波数を増幅させたり減少させたりする事が出来る「エフェクト系のプラグイン」です。

イコライザーのプラグイン
イコライザーのプラグインで周波数を調節してみよう!

イコライザーのプラグインを使う事で、録音したギターの音などの音質を簡単に調節する事が出来て、プラグインと言うものがどういったものなのかの全体像が何となく分かるようになると思います。

ですので、とりあえず、イコライザーで実際に音が変化するのを体験してみて、少しずつプラグインに馴染んでいく足掛かりとしてみるといいのではないかと思います。