猫の話の続きです。
これは去年の夏のお話です。

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7月になると梅雨が本格的になりました。
雨が降ると散歩はお休みします。


メルの皮膚には変わらずボコボコとかさぶたがありました。
でも、かゆみはというとそれほど痒がってはいません。

たまに一番かさぶたが多い腰に噛みついて舐めたりしてたので、全く痒くないわけじゃないみたいですが、激しい痒みがないならとりあえず様子を見ることにしました。

おじいちゃんはそんなメルの様子を見ると「この猫は皮膚病じゃ」って言います。でも、だからどうするというのでもないのです。
「わしは猫に何にもしちゃってない」って言います。

散歩で出会ったばかりの飼い主でもない私には、どれぐらい踏み込んでいいのかとすごく迷っていました。

でも、8月になっても、9月になってやや涼しくなってもメルの症状は変わることがなかったのです。




おじいちゃん家の南側には網を張った庭があって扉がついてます。
扉はいつも開いていて、猫は自由に庭に出入りしています。
最初はネットは鳥避けで畑なのかと思っていました。

ところが、おじいちゃんとそのお友達が「昔は10匹もおったからね」とか「このネットを張るのに10万かけた」とか言うんです。
よくよく聞くと、ここで猫が子を産んで増え10匹くらいいたという話です。

近所からも苦情があって、市役所から助成金をもらって庭の中だけで飼おうとしてこのネットを張ったのだとか。


ところが猫はネットの下を掘って出て来るし、破くし、で思うようには行かなかった。

その10匹もだんだん死んだりいなくなったりで、今残っているのがメルと姉妹の黒い猫の2匹なんだそうです。


メルは子猫を産まなかったんですか?と聞くと
「2匹とも避妊手術をしてる」とのこと。


避妊手術してるんだ!


おじいちゃんは猫に「何にもしてやってない」といつも言うので言葉通り受け取っていましたが、10万円かけて庭にネットを張ったり、避妊手術もちゃんとしてる。

そういう事ならメルの皮膚についても、言えば治療させてもらえるんじゃないかと期待しました。治療費は私が持つつもりでした。

とにかく、このままにしても治る気配もなく、一生皮膚病を患ってるままだとしたら放っておけない。治るものなら治してあげたい。


まずは昔、うちの猫がかかっていた動物病院に電話してメルの状態を相談してみました。
すると、先生は「ノミにやられてるようですね」という診断で「飲み薬と、ノミを殺す外用薬でいけるでしょう」とのことでした。
メルを連れて行かなくても薬だけ出して貰えるそうです。


よし!
あとはおじいちゃんに相談するだけ。


おじいちゃんに、この子の皮膚病ね、病院の先生が薬で治ると言ったから、私、お薬貰って来ていい?この子にお薬やってもいい?って聞くと

「えいよ」のお返事が!


よっしゃー!!

おじいちゃんは「薬代がいるろ?」って言っていましたが、今回は私が勝手に言ってる事なので私が出すので大丈夫ですと言いました。



とにかくこれでこの子を治してあげられる。

メル、お薬貰ってきて治してあげるからね。





去年7月。買ったグルーミング手袋で撫でられると喜ぶメル。