以前に投稿したものの再投稿です
なんばの駅から、天王寺行の電車に乗り込んだ。ガラガラとはいかないまでも席にすわる事は出来た。
電車の規則的な振動が、心地いい。すると大国町で小さな女の子をつれたママさんが乗ってきた。
ママさんと女の子はきょろきょろと周りを見渡し、何かを話していた。
女の子の表情が少し曇っている。ちょうど、動物園前で堺筋線に乗り換えるタイミングもあった僕は、降りる準備をしはじめる。
女の子は僕に気付いてぼくの前にやってきた。
僕が席から立つと、嬉しそうに女の子は席に座りと「ありがとう」と僕の顔を見てニコニコしいる。
ママさんも、「ありがとうございます」と言った後に女の子に「よかったね」と声をかけていました。見ている僕も表情が緩んでくる。
駅に着くまでの親子のやり取りを見ているとママさんは女の子に何かしてもらうたびに「ありがとう」と言葉をかけている。
動物駅で二人に会釈をして僕は電車をおりた。
数分後に、高槻行きの電車がホームに入ってきた。
電車に乗り込み、車内を見回すと、席が空いている。
僕は、座席に座りカバンから本を出して、読んでいた。
読みながら、先ほどの女の子と自分の娘の事を考えていた。
ありがとう、ちゃんといる子になるかな?
柴島で、別の親子が乗車してきた。淡路で乗換なので席を譲ろうと、席を立ちあがると
女の子は、黙ったまま僕が座っていた場所にすわった。
ママが女の子のそばに歩み寄ると少し強く口調で
「ありがとうをちゃんと言ったの」
ハッなった女の子は、小さく「ありがとう」を言うとうつむいてしまった。
日が陰っているせいか電車の中が暗く感じがした。
電車が淡路に到着して、ホームに降りるとドアが静かに閉まり発車した。
人から何かをして頂いたら、お礼をいう。
当たり前のこと
それを教えるために、ときとして親は子供に「ありがとう」を強要する。
子供は決してバカではない
一番身近にいる大人の行動を見ている。
そう、あなたの行動を子供はちゃんと見ています。
子供にありがとうを強要して言わせる前に、
僕たち親は、子供に「ありがとう」や「うれしい」と伝えれるだけで、
子供は、理解し自分からありがとうを言えるのではないか?
そう気付かせてくれる電車であった対照的な2組の親子
どちらの親子にも感謝の気持ちを感じました。
最後までお読みいただきありがとうございます。