「今月も予算未達成・・・」

数字を見ながら、胸が苦しくなる。



はっきり言うと、

拠点の予算を守るのが、管理職の仕事。


予算を守る = 部下の雇用を守る


ということ。


売上、粗利がたたねば、

人員削減 & 拠点の撤退

もありえるからだ。


現場に出て、細かい仕事を処理するのは部下だが、

数字があげられなければ、

上司である自分がフォローをして、

それでも足りなければ、自分でも大きな仕事をとってくるべき。

それが部下の人生を背負った管理職の使命。


管理職になって早数か月・・・。

自分はどれだけそれをやってこれたろうか。


数年前、自分がこの会社に入社した時。

はっきりいって、スーパーお荷物営業マンだった。

プライドばかり高く、能書きをたれるくせに

一切売ることができなかった。


そんな自分を養ってくれたのは社長だ。

売ってこない営業にも、毎月必ず給料をしっかり出せるように、

それこそ夜も寝ないで、必死に仕事をとってきた。


今自分はその立場にあるのに、

部下のために、あの時の社長のように、必死になって

やれることをやっていくのが

管理職である、上司である自分の役目じゃないか・・・。


夜中に布団の中で、そう気がついて

何をやっていたのかと、無性に情けなくて、申し訳なくて

涙がでた。


「自分」は管理職失格だ。」

そう思った。


でも、それを受け止めようと思う。

くずみたいな管理職でも、

信じてまかせてくれた社長に。

ついてきてくれる仲間に。

暖かく迎えてくれるお客様に。

今度こそ、誠心誠意向きあって、

逃げずに弱い自分に向き合っていくことで、

返していきたい。


あの日、


辞令が発表された日は、確かすごく晴れた日だったのを覚えてる。


月末の会議を終えて、事務所にもどる。

いつもは人気のない壁の前に、

できた人だかりをかき分けて

目に飛び込んできたのは、

一枚の紙と、そこに書いてある文字だった。


「辞令   K殿、○月×日より、○×勤務、OOO(管理職)を命ずる。」


なんだか現実ではないような気がした。

だからといって夢を見てるとも思えない。

何とも言えない気持ちになって、

ただ、しばらくその紙を見つめた。


涙はでなかったけれど、

体の底から、熱いものが込みあがるのを感じた。

通りかかった仲間が、肩に手を置いたり、

おめでとうと声をかけてくれたけれど、

俺はうわの空で、

ただ、彼女のことを考えていた。


これでやっと、彼女と一緒になれる。


・・・あれからちょうど、4か月が過ぎた。

俺は今までの自分を振り返って、

「本当にこれでいいのか?」と、ふと思う。

管理職としての自分に、

そして、人間としての自分にも。


足りない部分が多すぎるけれど、

会社が大好きで、

仲間や部下が大好きで、

仕事が大好きな自分がいる。

そう言える自分は好きだ。

だから、ヘコんでも進んでいける。


これから、真の管理職の道を歩き、

自分とかかわったすべての人を幸せにしていきたい。


これから進むのが、本当の管理職の道だ。