安達奈緒子脚本×清原果耶の「透明なゆりかご」が大好きなので、
今期の「おかえりモネ」もみてるんですが、
今週は震災で身内を失くした人の想いを丁寧に描いていて朝から泣かされっぱなしです。
「○○による犠牲者は****人となりました。」
と、とかく数字で語られがちではあるけれど、そのひとつひとつの命が亡くなることで
家族が、周りの人々が、どれだけ苦しむか。改めて心が痛くなります。
特に!今日は凄かった。
妻を津波で失い人生が壊れてしまった新次(浅野忠信)の心境の吐露。
息子からのとても嬉しい連絡があったのに、成長を喜びあいたい人がもう隣にいない。
時間がたっても少しも薄れることのない喪失感に包まれて、断っていたお酒をまた飲んでしまった。
もうあんなの、もらい泣きするよ。
そんな父親に、初めて感情をぶつける亮(永瀬簾)。
彼も最愛の母親を亡くしているわけで、悲しくないわけないのに、
悲嘆にくれつづける父とは違いずっと感情を押し殺し
「俺は大丈夫だから」と静かにほほ笑むばかりだったんですよね、これまで。
それがあまりに健気で、まだまだ子供なんだから気持ちを吐き出せればいいのにって思っていた。
父親が立ち直ってくれることを願い支え、漁師の仕事も頑張って今回立派な成果をあげたのに
褒めてほしい父は、そのことをきっかけにまた悲しみに沈んでしまった。
あれを目の当たりにしてね…亮の気持ちを考えると切ない。
泣きながら母親の十八番だった歌を歌いだす・・・・。
もうあんなの、もらい泣きするよ(2回目)。
浅野さんのモンスターみたいな芝居に、よく対峙したよ簾君。
ずっと押し殺していた悲しさや口惜しさをぶつけて。
端正な顔立ちだけれど、泣く時はきちんとくずれるのがいい。
(これで、明日の放送終了後に、あさイチプレミアトークに出演って、
りょーちん a.k.a. 簾君の全国波及効果ものすごいことになると思う。)
そして、浅野さんの台詞「立ち直らねーよ」
立ち直れない ではなく 立ち直らない。
生きつづけるために、忘れて前みて進んでいくって、そればっかりじゃなくてもいいよね。
喪失感はたぶんずっと心に抱えていくことになる。
それでも、彼のゆっくりとした歩みに寄り添ってくれる人がいることは救いになる。
及川父子がまた穏やかに笑いあえる日がどうかきますように…。
最高に幸せだった頃の写真。めっちゃいいもの…。