発達障害同士の結婚 3
付き合って半年後、彼の自宅に招待された。
玄関先で
「汚れてるから、覚悟してね。」
と言われた。
玄関ドアを開けると、壁があった。
ダンボールに入ったロフトベットのパーツが通路を完全に塞ぎ、足元には大きな水溜りがあった。
彼の助けを借り、部屋への侵入を果たす。
リビングは12畳の洋室。
せんべい布団とパソコン前座布団1枚分以外の空間は
天井付近までダンボール箱で埋め尽くされていた。
箱の中身は、院生時代の研究資料や家財道具。
本人曰く、何を捨てて、何を残せば良いか分からなかったとのこと。
数箱開けてみると、大量のお菓子が出てきた。
賞味期限は7年前、捨てようとすると「学部生の時に、先輩からもらったチョコ捨てないで!」
と激しく抵抗する。
発達特性による執着心が発揮されているんだろうな、、、
彼の中には、先輩が大学院を卒業していった日の姿が綺麗に残っているんだろうな、、、
そう思って、諦めた。
私も、片付けられない女だから。
6畳の部屋にゴミ47袋溜め込んだ女だから
彼の部屋が汚いことは気にならなかった。
そして、彼の部屋で半同棲を始めたのだった。
住めば都で、意外と居心地が良かった。