「資金調達」
という言葉をご存知だろうか?
金融ブラックの人間に高額の資金を調達することだ。
Twitter、Facebookで
「資金調達」
という言葉で債務者を釣って養分にする詐欺師がいる。
「高額融資できるから先払いで10万円をPayPayで払ってください」
「金融機関と特殊な繋がりがあり、融資を通せるから先に1万円払ってください」
など、
実際は資金調達できないのに騙し取りたいから嘘をつく。
そんな資金調達の中身を騙された被害者たちに取材してきた。
~ケース① TIP STAR・みんなの銀行・FXアフェリエイト~
Twitterで資金調達を探していたA氏にインタビューした。
「DMで連絡したら2時間以内に20万円振り込めるとの事でした。」
そんなA氏のTwitterは現金プレゼントのリツイートでいっぱいだった。
A氏はTwitterのDMで
「お金貸してください。資金調達できるならお願いします」
と伝えると、
すぐに20万円は振り込めるから
「TIP STAR」という競輪アプリと
「みんなの銀行」というアプリをインストールして登録して
その後さらにFXのアフェリエイト口座を開設するよう言われた。
言われるがままに3つとも登録してスクショを送ると、
「今から振り込みますね。30分ほどお待ちください。」
と言われた。
ところが2時間待っても音沙汰なしで、
A氏が相手に確認したところ
「すみません!振り込んだんですがこの時間なので明日になります!」
と言われた。
平日の14時現在、振込の反映が明日になるとはどういう事だろうか?
A氏がTIP STARやみんなの銀行のページにアクセスすると、
「紹介報酬キャンペーン」という文字を見つけた。
自分の紹介で誰かが登録すると3000円もらえるのだ。
つまり、ただアプリ登録の紹介報酬や、FX口座の開設紹介報酬が欲しいために嘘をつかれたのだった。
~ケース② 先払い詐欺~
B氏はFacebookで「資金調達」で検索して詐欺にあった被害者だ。
Facebookの高橋という人物がその詐欺師だ。
B氏は高橋の投稿の
「必ず金融ブラックでも借りれる」
という言葉を信じてメッセージを送った。
すると丁寧な挨拶文が来て、
丁寧な言葉で説明をされた。
ある銀行とのパイプがあり、融資を通すことができる
という内容だ。
実際にニュースであるような内容で嘘とは言いきれない話だった。
その代わり手付け金2万円が必要だと言われ、
払ってしまった。
すると高橋から
「トラブルがありました。あと2万円払ってもらえればすぐに融資できます」
と言われ、
再度払ってしまった。
実はB氏が先払い詐欺に金を払うのは21回目だった。
B氏は先払いしろと言われればほぼ必ず払ってしまう
「先払いジャンキー」
だったのだ。
FacebookやTwitterにはB氏のような
「先払いジャンキー」
が数多く存在する。
「もしかしたら本当に100万円借りれるかもしれない...10人に振り込めば一人は本物がいるかも..」
という競馬や仮想通貨、FXソフトに大金をはたく人と同じ考え、
そして毎日の惰性で払ってしまう。
単純な動物的思考で、
射幸心をあおる言葉に乗せられる債務者がSNSには増えている。
やはりB氏のTwitterも現金プレゼントのリツイートでいっぱいだった。