ずっと地蔵のように我関せず状態だった義母が大声で叫んだ。
義母「離婚なんか許さない!もうすぐ競売にかけられてこの家には住めなくなるの!息子が帰ってくる場所はないの!」
なんだ?それ。
義母「やっとの思いで家から出したのに戻ってこられたらまたあの地獄の日々が始まる。私はずっと息子にいじめられてた。なんでも手作りしろとか、料理の味が不満とか、いつもいつも文句ばかり言われてた。もう嫌だ。息子と暮らすなんて真っ平ごめんだ!」
私「分かります。まさに今の私みたいな状態です。」
義母「は?一緒にしないでよ!あなたは好きで結婚したんでしょう?私は産んだら地獄が始まったの!私の方が可哀想なの!一緒にするな!息子と添い遂げろ!」
‥‥えらい言われようだ。
夫の方を見た。
今日もお菓子を食べている。
父「お母さんが苦しい胸中を語っているのに、当の息子は呑気にお菓子を食べてる。もう異常ですよ。」
夫「ちゃんと聞いてますよ。僕のこと嫌いなんだーそうなんだーって。」
私「お義母さん、離婚しても一緒に暮らさなければOKってことですか?」
義母「え?そう言う選択肢もあるの?帰ってこないならどっちでもいいよ。あー良かった。」
父「娘が泣きながら400万貸して欲しいって私に土下座してきましたが、当のご子息は今みたいにお菓子を食べてのほほんとしてました。それを見てちょっと違うなと思いまして。たくさんお小遣いも貰ってるようですし、今回の400万の融資の話はなかったことにします。あと離婚の話は追々進めていきますので。」
義父「さすが庶民だな。400万ぽっちも用意できないんだな。分かりました。息子に払わせますんで。」
夫「え?無理だよ!お金なんかないよ!」
義父「また小遣いやるよ。今残高いくらなんだ?」
夫「500万」
げっ‼︎‼︎結構あるじゃん‼︎騙された‼︎
義父「払えるじゃないか。」
夫「でも今乗ってる車が来年フルモデルチェンジするんだ。その時新車を買おうと思ってて。だからコツコツ貯めてるんだ。でもお小遣いがもらえるんならいいよ、400万払うよ。」
義父「さすが我が息子。400万すら払えない庶民とは大違いだ。偉いぞ!」
これにて一件落着‥‥‥なのか?