君と僕 ~ファイナルアンサー~
僕と彼女の出会いは
世に言われる合コン
要するにコンパだ
僕の友達が主催してくれた
この主催してくれた友達は
一般的に世に言われる
勝ち組みってヤツです。
ですから、
何かと女の子を集めてくれる
まぁ
顔は不細工ではありませんが
かといってジャニーズ系
ってわけでもありません。
強いて言えば、中の中です。
5対5と結構な人数で
バーベキューをしました。
その時は別に
特にビビビっとキタ!コもいなく
淡々と時間は過ぎていきました。
それなのに何故だろう
今電話で話している君が
たまらなく大好きだ
そう、
あのバーベキュー以降
何度かグループで会い
いつの間にか僕はその中の一人と
二人きりで会うようになり
自然と僕達は付き合い始めた。
そして
電話で話している君は
東京にいる
僕は大阪だ。
もともとは彼女も大阪だったのだが
就職した仕事の都合上
東京に行ってしまった。
でも、
僕の気持ちは
君を好きになったあの日から
何一つ変わらないどころか
ますます君を好きになっていく
確かに物理的な距離は遠く離れてしまったかもしれない
しかし、
その物理的な距離に負けない自信もあったし
僕達の心の距離は近くにいたあの時よりも
より近くに感じれた。
電話の向こうの彼女が言った
『そう言えばアナタ
私の声完璧に聞きとれるようになったね。』
彼女がそう言うのにはわけがある
彼女はとても活舌が悪かったのだ
おまけに早口なので
僕は彼女と出会った当初は
幾度となく
『え! 今なんて言ったの?』
と、よく聞き返していたのだ。
それが今では
そんなことが一切ない
完全に彼女の言っていることを
100%聞きとれているのかといわれれば
100%というわけではない
おそらく
聞きとれているのは
8割程度だろう
でも、
残りの2割を補うのに
余りあるほど
僕は長い付き合いの中で
彼女の言いたいことや
言いそうなことが予測できるようになっていたのだ。
そんな予測することくらい朝飯前だ!
と言えてしまうくらいに
彼女のことが大好きだったから
虫食いになっているクロスワードパズルの
わかっている部分から答えを推測するように
僕は彼女の活舌の悪い喋り方の中から
聞きとれた部分をヒントに
スーパーコンピューター
【僕の中の彼女の情報】
の中から瞬時にして
ワードを組み立て彼女の言っていることを
導き出し理解し返答することを自然と身に付けていたのだ。
僕は首都高を走っている
車の助手席には誰もいない
もう彼女が助手席に座ることもない
『今のアナタには一生かかってもわからないわ。』
それが彼女の最後の言葉だった。
僕達は別れたのだ
でも、
別れを決めたその時でさえ
僕の思いは変わっていなかったし
まだ
彼女が好きだという思いは消えてはいなかった
ただ
悲しい顔をして泣く
彼女に何も言えなかった
何も聞けなかった
・・・
依然解けない
彼女の最後の言葉
いや、
彼女の最後の難問を僕は考える
あの日
何も話せなかったこと
何も聞けなかったこと
未だ解けない難問の回答
別れの理由を知るために
しかし、
一向に埋まることのないクロスワードが
僕の頭の中を支配する
答えに辿り着けぬまま
僕は思い出の中の
彼女を捜した
・・・
結局何もわからぬまま
僕はただ彼女の声が聞きたくなった
でも、
今はそれも叶わぬ願い
・・・
いや
一つだけあった!
おもむろに携帯を手に持ち
ボタンを押した
電話の向こう側から
彼女の声がする
『今どこにいるの?
・・・着いてるけど・・・ で待って・・・
じゃあそういうことで。。。。』
僕は留守電に残っていた
彼女の声を再生した
そして気付いてしまった
彼女の声を
聞きとれないことに。。。
彼女が出す
クロスワードの空欄を埋めれないことに。。。。
知らない内に身に付けた
彼女の言葉を理解する能力を
僕は知らない内に失っていたことに。。。。。
いや、
正確に言えば
失ってしまったのではなく
僕の中の彼女の情報更新
つまり
今はただ彼女を好きなだけであって
彼女と出会って好きになったあの時のような
彼女のことを知ろう、分かってあげようとする
優しさを忘れてしまっていたのかもしれない
そしていつからか
彼女の出すクロスワードに答えられなくなった
彼女はそれを悲しんでいたのかもしれない。。。。
そう素直に思えた時
難問が解けたような気がした。
人の心はそろわぬパズル
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