ユノさんと、久しぶりに会ったジョンは
最初は、警戒するように
ユノさんの匂いを嗅いでいた

しばらくすると、安心したように
ユノさんの周りにじゃれついて
ユノさんの脚に体を擦り付けて
甘えはじめた

そんなジョンの様子を見たユノさんは
頭を撫でながら
楽しそうな笑顔を見せていた

「海まで、行きましょうか?」

僕は、声をかけて
一緒に海岸まで、散歩に出掛けた

ジョンは、嬉しいのか
僕達を引っ張るように
海に向かって駆け出した

僕とユノさんは、それにつられて
海まで、小走りに駆け続けた


海に着くと、2人とも
息は切れ切れになって
荒い呼吸を繰り返した

「久しぶりに…走ったな」

しばらくして、落ち着くと
ユノさんがポツリと呟いた

「ユノさん ジョンと遊びましょう!」

僕は、そう言って
ジョンの好きなフリスビーを取り出して

「ほらジョン! とっておいで!」

遠くに向かって、投げて見せた

ジョンは、尻尾を振利ながら
必死で走って、追いついた

そして…フリスビーを咥えると
それをユノさんの所へと、持って行った…

ユノさんは、少し戸惑いながら
フリスビーを遠くに向かって放り投げた

ジョンはまた、嬉しそうに
それを追いかけて走った

そんな事を何度も繰り返して
遊んでいるうちに
気がつくと、ユノさんは
笑い声を上げていた

ユノさんが、楽しそうに
笑ってくれている…

その様子を見て
僕はとても…ホッとした気持ちになった…

ユノさんの笑顔は…
とても…優しげで…明るかった…

本当のこの人の姿を
垣間見た様な気がした

僕が、じっと見つめているのに
ユノさんが気づいた

ふと、僕の事を見て
ユノさんが脚を止めた…

「チャンミン…? どうかした?」

ユノさんは、何事か?
という様な顔をして
僕に声をかけた

「ユノさんが…楽しそうだから
つい、見とれてました…」

僕が、素直にそう言うと
ユノさんは、少し戸惑った顔をして
ジョンの頭を撫でていた…