ユノside

5年ぶりに、ドンへに電話をした

俺の声を聞いて
電話の向こうのドンへが
息を呑むのを感じた

俺はどれだけ、こいつに心配をかけたのか…
それが痛いほど感じられて
言葉に詰まった

とにかく会いたいと
日にちと時間を約束して電話を切った

今、こうして
チャンミンと一緒にドンへと向き合うと
嬉しい気持ちと気恥ずかしさが
混じり合って、
ドンへの視線がくすぐったく感じた

チャンミンとの出会いを聞かされたドンへは

「おばあさんは、本当にずっと
ユノの事を見守ってくれていたんだ

俺の方にも時々、お前の様子を
知らせてくれて
それで、ずっとお前の様子が変わらないのを
心配していたんだぞ…」

チャンミンを見ながら
おばあさんへの感謝を口にした


「おばあさんは言ってました
ドンへさんが初めてお店に来た時
とても、必死な顔をしていたって
こんな風に思ってくれる人がいる
ユノさんは
きっといい人なんだろうと…

だから、ドンへさんの頼みを
快く引き受けたんだって…」

「本当に、お前のおかげで
チャンミンに出会うことが出来た

感謝しても、しきれないよ」

「ユノ…」

頭を下げた俺を
ドンへは静かな笑顔で見つめてから
チャンミンの方へ目を向けた…

「君はユノの事を…?」

チャンミンは、コクっと頷いた

「ユノさんのこと….好きです」

そう言ってくれたチャンミンの手に
俺は自分の手を重ねた

「俺も、チャンミンを愛してる」

ドンへは俺たちの顔を見比べて

「2人とも幸せそうな顔してるよ
俺は、そんなお前らを見れて
良かったと思うよ」

本当に嬉しそうに、そう言ってくれた

「俺は、一生ユノはあのままじゃないのかと
それだけが怖かったんだ…

昔のようなユノに、こんなに早く
再会出来て、もう
それだけでなにも言う事はないよ…」

全てを自然に受け入れてくれて
心から喜んでくれる
俺は、ドンへという親友を持てた事を
心から感謝した