ユノさんがアメリカに出張して
いたのは、
ユノさんが、子会社の社長として
就任することが決まって
取引先に挨拶回りをするため
だったそうだ

帰国してすぐ、出社して
打ち合わせに向かう途中で
僕に出会ったらしい

その日僕も打ち合わせの途中で
抜け出したから
お互いに次の日からは、
忙しくて大変だった

ユノさんは慣れない社長業に
僕はイベントの打ち合わせで
寝る間もない程だったけど
会えない時間を埋める為
僕はユノさんの部屋へ
着替えだけを持って、引越した

そうすれば、夜眠る時だけでも
一緒に居られるからだけど
殆ど、先に寝ている僕の隣に
ユノさんが潜り込んでくる
そんな毎日だった

「ごめん、起こした?」

「ん、大丈夫…
    今日も遅かったね」

「いろいろ覚えることが 
    多くてね、大変なんだ」

「体、大丈夫?疲れてない?」

僕が心配して言うと、
ユノさんは、チュッとキスをして

「ちょっとだけ、温めて」

そう言って、僕の体を組み敷いた

「ちょっとじゃすまないでしょ?」

「そうだけど、我慢できない!」

微笑みながら
深く長い口付けを交わす
僕の肌に触れる
あなたの手の冷たさが
なくなるまで、
僕の熱で温めたいと思った

人との関わりを嫌った僕が
こんなにも、あなたの事を
好きになるなんて思わなかった

あなたが、僕だけを見つめて
くれている限り
今までよりも、
僕は前を向いて歩いていけるよ

そして、あなたが辛い時は
僕が抱きしめて、
あなたを暖めさせて欲しいと
今は思える

二人で一歩づつ、ゆっくり
歩いていこうね

これからの人生を
明日を信じて
お互いを見つめ合って
笑顔で歩いていけたら
大丈夫だよね

あたなと出会えて本当に幸せだよ
あなたは僕を照らしてくれる
太陽なんだ

そして僕は
いつも、あなたの方をみつめてる

太陽に向かって咲く
向日葵のように…

ユノさん、大好きだよ


                                          完