翌朝、
あれから、あまり眠れなかった
僕が目を覚ますと
太陽はかなり高く登っていた
慌て、寝室を出て
リビングに行くと
ユノさんがソファに座って
コーヒーを飲んでいるのが見えた
「おはよう、よく眠れた?」
「はい、あ、あの…
ユノさんはあれからどこで?」
昨日、寝室から出て行ったユノさん
のことが気になって、たずねた
「あのまま、一緒に寝るのは
気まずいでしょう?
だから、ソファで寝たよ」
事もなげにそう言ったユノさん
僕は俯いてしまったが
ユノさんは、そんな僕に近づいて
頭をポンポンと叩いた
「そんな顔、しない
ほら、顔を洗っといで
ブランチしに、外へ行こう」
そう、言って背中を押した
それから、僕らは遅い朝食を取りに
近くのカフェに行った
「そうだ、チャンミン
話しとかないといけない
俺、来週から3週間くらい出張で
アメリカ行くことになったから
しばらく会えない」
僕は、押し黙った
昨日の今日で
もしかして、僕のこと
避けてるの?
僕の様子をじっと見ていた
ユノさんは
「チャンミン、余計な事は
考えちゃ駄目だよ
ぐるぐる、悪く考えが回るの
君の悪いくせだよ」
そう言って、笑ってる
「ちゃんと、俺を信じて
いつも、君のこと思ってるのは
嘘じゃないから」
何故ユノさんは
僕の不安をすぐにわかるんだろう
「何で僕が考えることが
わかるんですが?」
「自分で気づかない?
君、すぐに顔に出てるよ」
そう言って、クスリと笑った
「そんなはずはない…
僕はできるだけ感情は…」
「仕事とかは、そうなのかも
しれないけど
素の君は感情豊かだよ
くるくる表情変わるし
一緒にいて飽きない
そんな自分を、君が知らないだけだ」
ユノさんには
僕はそんな風に見えたことを
知って、僕は驚いた
僕が感情豊か…
僕にもそんな面があったなんて
ユノさんのまっすぐな気持ちが
僕の頑なな表面を、少しづつ
剥がしてくれたのかもしれない
ユノさんと出会えたから
僕は少し変われたのかも…
テーブルに頬杖をついて
僕をじっと見つめるユノさんに
気が付いて
「な、何、見てんですか?」
慌て顔を背けた
「あはは!ごめん
しばらく会えないから
チャンミン、見溜めしてんの」
「何馬鹿なこと言ってんですか
今時、Skypeだってあるのに
見溜めだなんて!」
「あはは!そういや
そうだね、気が付かなかった
あははは!」
そう言って大笑いしている
ユノさんを見つめながら
彼を、愛おしく思い初めている
自分を感じて
何故か切なくなった