カフェバーチ(番外編)
公州での夕食が早かったから
夜の自由時間はたっぷりある。
有志4人でビールを
飲みに行くことにした。
ここからは自腹!
みんな暑さで
クタクタになっていたので、
酔っ払ってもすぐに帰れるよう
ホテルに激近のカフェを選んだ。
その名も「カフェバーチ」。
白樺カフェだ。
ここで思う存分
飲みまくりましたとさ………
で終わるはずだったが
そうは問屋がおろさない。
なんとここは
蚊の巣窟だったのだ。
10人集まっていても
刺されるのは私だけ、
というくらい、蚊キラーの私。
ものの数分で
私はヤツらの餌食になった。
脚のあちこちがかゆい。
「私、かゆいんだけど
みんなは刺されてない?」と
聞いたけど
やっぱり刺されてるのは私だけ。
このままでは危ない。
しかたなくカウンターに戻って
蚊取り線香はないかと聞いた。
「蚊取り線香はないなあ。
これならあるけど」
と手渡されたのは
蚊よけスプレー。
使い方がわからないけど
これでなんとかなるかも!
戦利品を手にした私は
喜び勇んで
みんなのもとに走っていった。
テーブルの上にドンと置き
「これ、使い方がわかんない」と
告げた。
実は、自分の体にまくのかなあと
漠然と考えていた。
すると、リョウちゃんが
スプレーを手に取って立ち上がり
「こうするんだよ」と言って
私たちが座っているテーブルの
四方を囲むようにして
全開スプレーした。
もうもうと立ち上る煙(?)。
「結界を張ったから
これで大丈夫!」と
自信満々に言うリョウちゃん。
さすが男子は違うなあ
これで蚊に刺されずに済む。
喜びと煙にむせながら
私はビールの続きを飲み始めた。
ところが、なんと!
しばらくすると
結界を破って
蚊がなだれ込んできた。
それも、結界を破るほどの
強者だから、もっとたちが悪い。
私だけにとどまらず
みんなを刺しまくった。
しばらくすると
かゆみと戦ううなり声が
あちこちで響き渡った
こうなったら、もう無理。
あまりのかゆさに
私たちは撤退を決めた。
こうして、
せっかくホテルの近くを選び
この戦いに敗れた私たちは、
夜中まで飲もうと張り切っていたのに、
ビール1本だけ飲んで
おとなしくホテルに戻ったのだった。
ちゃんちゃん






