夜中に何度も目が覚める…“マグネシウム”足りてますか?





「夜中に目が覚める」
「ぐっすり眠った気がしない」
「朝がつらい」

40代に差しかかると、こうした“眠りの質”に関する悩みが増えてきます。
ホルモンバランスの変化やストレスの影響といわれることが多いですが、実はその背景に、“栄養の偏り”が隠れていることも少なくありません。


特に注目したいのが、マグネシウム。
このミネラルが不足するだけで、睡眠の質がガクンと落ちることがあるのです。

「まさか栄養素が関係していたなんて…」と思う前に、まずはこの記事で“睡眠とマグネシウムの関係”を紐解いてみませんか?




なぜ40代になると睡眠が浅くなるのか?



40代前後は、女性ホルモンの分泌が徐々に揺らぎはじめる時期。
エストロゲンやプロゲステロンのバランスが崩れやすくなり、それに伴って自律神経やメラトニン(睡眠ホルモン)にも影響が出てきます。

また、仕事・家事・子育て・介護といった責任やストレスの蓄積も、睡眠の質を妨げる大きな要因に。

結果、「布団には入っているのに、眠りが浅い」「夜中に2〜3回目が覚める」「朝まで眠れずイライラする」といった状態が続いてしまうのです。

ですが、これらの問題の陰には“栄養の偏り”という見逃されがちな要因もあります。
なかでも見過ごせないのが、「マグネシウム不足」です。




マグネシウムとは?──体内での役割と重要性



マグネシウムは、体内で約300以上の酵素反応に関与している、非常に重要なミネラルです。

代表的な働きには以下のようなものがあります:
神経の興奮を抑える(リラックス作用)
✅筋肉の収縮と弛緩を調整する
✅血管の拡張と血流の維持に関与
✅骨や歯の健康を支える
✅エネルギー代謝のサポート


つまり、マグネシウムは「神経・筋肉・代謝・骨・血管」すべてに関係しており、特に睡眠にとっては“神経の鎮静”を担うミネラルといえます。




マグネシウム不足が睡眠に与える影響



マグネシウムが不足すると、神経の興奮が抑えにくくなり、リラックスできない状態になります。

これは交感神経が優位になり続けてしまうことを意味し、入眠しにくい・途中で目が覚めるといった不眠症状につながります。


また、マグネシウムは睡眠ホルモン「メラトニン」の合成にも間接的に関与しています。

このホルモンは光の刺激やリズムと連動して分泌され、自然な眠気を促すものですが、マグネシウム不足によってそのリズムが乱れることもあります。


さらに、筋肉の緊張やこむら返り(脚がつる)といった症状も、実はマグネシウム不足のサイン。
夜中にこれらが原因で目覚めてしまうという方も少なくありません。




40代女性はなぜマグネシウム不足になりやすい?



マグネシウムは、実は“現代人が最も不足しやすい栄養素のひとつ”と言われています。
とくに40代の女性は以下のような理由で欠乏しやすい傾向があります:

🚨加工食品・糖質中心の食生活
🚨ストレスや慢性疲労(ストレスがあるとマグネシウムの排出が増える)
🚨カルシウムやリンの過剰摂取(マグネシウムの吸収を妨げる)
🚨胃腸の機能低下による吸収力の低下
🚨過度なダイエットや偏食


厚生労働省の調査でも、日本人女性のマグネシウム摂取量は、目標値より大幅に下回っていることが分かっています。




マグネシウムが豊富な食材と、上手な摂り方



マグネシウムを多く含む食材には以下のようなものがあります:
海藻類(わかめ、ひじき、昆布)
✅ナッツ類(アーモンド、カシューナッツ)
✅種子類(ごま、かぼちゃの種)
✅大豆製品(豆腐、納豆、おから)
✅玄米、雑穀
✅青菜(ほうれん草、小松菜)


ただし、現代の食生活ではこうした食品の摂取量が減っている傾向があり、「毎日意識して摂る」ことが必要です。


また、次のポイントにも注意すると、吸収効率が上がります:
ビタミンB6と一緒に摂ると吸収が高まる
✅アルコール・カフェインは排出を促すため控えめに
✅サプリメントを利用する場合は“クエン酸マグネシウム”や“グリシン酸マグネシウム”など吸収の良い形態を選ぶ




分子栄養学的アプローチ:睡眠は“神経のミネラルバランス”で決まる



分子栄養学では、睡眠障害や中途覚醒の原因を「自律神経の失調」として捉えるだけでなく、それを引き起こす分子レベルの栄養バランスの乱れにも注目します。


特にマグネシウムは、カルシウムとの拮抗関係にあり、このバランスが崩れることで神経過敏や筋肉の緊張が起こりやすくなるのです。


また、慢性的なストレスにさらされると、副腎が酷使され、マグネシウムの必要量が増加します。
つまり、現代のストレス社会で生きる40代女性にとって、マグネシウムは“消耗しやすい必須ミネラル”なのです。




今日からできる!睡眠改善のためのマグネシウム習慣



「夜中に目が覚める」のを改善するには、薬に頼る前に、日常的なマグネシウムの補給を心がけましょう。

以下のような小さな習慣が、ぐっすり眠れる夜を取り戻すカギになるかもしれません:
朝食に納豆や雑穀ごはんを加える
✅おやつに素焼きのアーモンドを取り入れる
✅夜の入浴時に「エプソムソルト(硫酸マグネシウム)」を使って皮膚吸収を促す
✅寝る前に“グリシン酸マグネシウム”を含むサプリメントを取り入れる
✅カフェイン・アルコールを控え、夜はリラックスを優先する




まとめ



夜中に目が覚める、眠りが浅い──
そんな“なんとなくの不調”には、マグネシウム不足が隠れていることがあります。

神経を鎮め、睡眠の質を整えるミネラルとして、40代の女性にこそ意識して摂っていただきたい栄養素です。

「眠れない夜」がつらいなら、まずはマグネシウムの見直しから始めてみませんか?