“この時期だけ別人みたい”
40代女性の排卵期に起こる心と体の“プチ崩壊”と、分子栄養学からの整え方
「また来た、この感じ…」
毎月、月経とは関係ない数日のあいだに、
なんだか心がザワつく。
体が重くて、思考もブレる。
まるで“別人”になってしまったような感覚に、
戸惑いを覚えたことはありませんか?
情緒が不安定になり、集中できず、
イライラや甘いものへの欲求も止まらない。
それ、実は「PMS」ではなく
排卵期特有の不調かもしれません。
本記事では、そんな「なんとなく不調」の正体を
分子栄養学の視点からひもとき、
体をやさしく整えるためのヒントをご紹介します。
排卵期は“ホルモンの乱高下+栄養需要の急増”が同時に起きる時期
排卵期は、エストロゲンが急激に増えた後にガクンと下がるタイミング。
この変動は、脳・神経系に大きな影響を与えます。
ホルモンだけでなく、
実はこの時期、体内での栄養素の消費も一気に増加します。
特に必要とされるのは、次のような栄養素です。
✅ビタミンB群(B6、B12、葉酸)
┗ 神経伝達物質(セロトニン、ドーパミン)の材料
✅マグネシウム
┗ 神経の安定、筋肉の緊張緩和、ホルモン代謝
✅鉄
┗ 酸素運搬とエネルギー生成に不可欠
これらの栄養が不足すると、
排卵期の「なんとなく不調」が、
はっきりとした体調トラブルとして表れてきます。
──40代に多い排卵期不調の正体
「これ、私だけ…?」
たとえば、こんな症状。
あなたにも思い当たるものはありませんか?
🚨ちょっとしたことで涙が出る or 怒りが爆発
🚨甘いものが止まらない
🚨朝からだるくて動けない
🚨パートナーや子どもにキツく当たってしまって自己嫌悪
こうした症状の裏側には、
栄養の偏りや欠乏が隠れていることが多いのです。
つまり、排卵期の不調とは、
体が「もう少し栄養が欲しい」と訴えているサインなのです。
なぜ40代になると排卵期不調が強まるのか?
─ホルモンと栄養の交差点
40代に入ると、
以前より排卵期の不調が強く出てくる人が増えます。
その理由は、以下のような変化にあります。
① ホルモン感受性が上がる
ホルモンの変動自体は大きくなくても、
脳や神経がそれに過敏に反応しやすくなるのです。
② 代謝の土台がゆらぐ
肝臓や副腎が疲れてくることで、
ホルモン代謝や解毒能力が落ち、不調が長引きやすくなります。
③ 栄養の“吸収・活用力”が低下
鉄や亜鉛、マグネシウムなど、
摂っているつもりでも体内でうまく使えていないケースが増加します。
つまり40代女性の体は、
「とるだけ」では足りない。
“使える状態”に整えることが必要になってくるのです。
分子栄養学に学ぶ、排卵期をゆるやかに乗り越える整え方
では、具体的にどんなケアをすれば
この“排卵期のプチ崩壊”を穏やかに乗り越えられるのでしょうか?
分子栄養学の視点から、今すぐできる対策をご紹介します。
① 鉄とタンパク質をしっかり摂る
慢性的なだるさ、イライラ、動けなさの裏には
鉄とタンパク質の不足が隠れていることが多いです。
✅ 朝食に「ゆで卵+納豆」
✅ 赤身の肉や魚を意識的に取り入れる
✅ レバーや貝類も週1〜2回でOK
② ビタミンB群+マグネシウムで神経をサポート
B群は“心の栄養”。
マグネシウムは“神経のブレーキ”。
両方をバランスよく補うと、
排卵期の情緒不安定がかなり緩和されます。
✅ 豚肉、玄米、納豆、ナッツ類、海藻を食事にプラス
✅ 足りない場合はサプリメントで補助もOK
③ 血糖値を安定させる「ゆる糖質制限」
血糖値の急降下は、甘いもの欲求やイライラの原因に。
✅ 野菜→たんぱく質→炭水化物の順で食べる
✅ 白米を雑穀米や玄米に変えてみる
④ 肝臓を休める日を作る
排卵期は、肝臓がホルモン代謝で大忙し。
この時期だけでも、負担を減らしてみましょう。
✅ ノンカフェインの日を週2回
✅ お酒・添加物・加工食品をお休みする日を作る
⑤ “予定を減らす”のも、立派な栄養戦略
心も体も、休む時間が必要です。
✅ 生理アプリなどで「排卵期休息日」を事前にセット
✅ 何も予定を入れない“余白の日”を確保する
「揺らぐこと」を前提に、自分の体を整えていこう
排卵期の不調は、
「我慢するべきこと」でも
「気のせい」でもありません。
それは、体がちゃんとサインを出してくれている証拠。
40代の体は、確かに少し繊細になってきます。
でも、ちゃんと整えてあげれば、
見違えるように軽やかに動き出すんです。
“月の波”とうまく付き合うために、
分子栄養学という知恵を、
ぜひあなたの味方にしてください。
まとめ|今日からできることを、ひとつだけでも
排卵期の「なんとなく不調」は、
ホルモン、栄養、生活のバランスが崩れたサイン。
でも、整え方を知ればこわくない。
今回ご紹介した対策の中から、
できそうなことを、ひとつだけでも取り入れてみてください。
その一歩が、あなたの心と体に
穏やかなリズムを取り戻してくれるはずです。