涙も怒りも、自分じゃないみたいだった
卵巣がひとつ・40代ママの“感情迷子”と分子栄養メモ
ささいなことでイライラする。
子どもを怒鳴ってから、ひとりで泣く。
こんな自分じゃなかったのに――そう思うたび、また落ち込む。
40代。ホルモンが変わり始めたことは分かっていた。
でも、ここまで「感情の波」に飲まれるとは思っていなかった。
右の卵巣を摘出して数年。
「もう片方があるから大丈夫」と言われたけれど、
私の心は、どこかでつながりを失っていた。
これは、感情が言うことを聞かなくなった私が、
分子栄養学と向き合いながら、自分を回収していく話です。
同じように“心が揺れる”日々を生きるあなたに届けたい。
「私じゃない自分」に支配される日々
夫のひと言に、なぜか怒りが爆発する。
子どもに「ママ怖い」と言われて、胸が締めつけられる。
夜、布団の中で泣く私に、自分でも戸惑う。
こんな感情の起伏、いつから始まったんだろう?
ふと思い返すと、右の卵巣を摘出してから、
すこしずつ「心がこわれる感じ」が増えていた。
感情を抑えられないのは、私のせいじゃなかった。
片卵巣と「ホルモン感情」の関係
卵巣は、女性ホルモンだけでなく、感情を安定させる脳内物質にも関係しています。
卵巣から分泌されるエストロゲン(特にE2:エストラジオール)は、
セロトニンやドーパミン、オキシトシンといった“感情のブレーキ役”の神経伝達物質を増やす働きがある。
つまり、卵巣機能が低下するということは、
セロトニン不足によるうつ状態や、不安・怒りの暴走が起きやすくなるのです。
片方を摘出しても、一見問題ないように見える。
けれど、40代になると、
ホルモンを出す「残りの卵巣」も加齢とともにパフォーマンスが落ち始める。
まさに、「ホルモン×神経×栄養」の綱引きが始まる年代なのです。
「メンタルの不調」と「栄養の不足」は、見えない双子
感情の波が激しくなったとき、
私はまず「カウンセリングかな?」と思いました。
でもどこかで、これは心だけの問題じゃないと感じていた。
分子栄養学を学んで、初めて気づきました。
心の不調は、脳や神経の材料不足でも起きるということに。
🚨セロトニンは、トリプトファンというアミノ酸から作られる
🚨その合成には、鉄・ビタミンB6・マグネシウムが必要
🚨これらが不足すると「感情の設計図」が組み立てられない
つまり、私の怒りや涙は、“足りなさ”のサインだったのです。
甘いものをやめたら、気分が安定した
当時の私は、1日2~3回はお菓子を食べていました。
疲れるとチョコ、眠いとカフェラテ、イライラするとアイス。
「これが私のご褒美」だと思っていたけれど、
実はこれが、メンタルを不安定にする“燃料投下”だったと気づいたのです。
血糖値の乱高下 → 脳のエネルギー不足 → イライラ・不安・焦燥感
さらに、インスリンがビタミンB群やマグネシウムを浪費するため、
「神経伝達の材料」までも削られていた。
甘いものは、脳を喜ばせているようで、
実際は神経の燃えカスを作り続けていた。
「心を落ち着ける栄養」は確かに存在する
私が感情の安定を感じられるようになったのは、
甘いものやカフェインを減らし、栄養を意識的に補い始めてから。
具体的には:
✅鉄(フェリチン50以上):脳の酸素不足を改善
✅ビタミンB6:セロトニン・ドーパミン合成の要
✅マグネシウム:神経の興奮を抑える、眠りを深くする
✅タンパク質:神経の材料となるアミノ酸を供給
✅亜鉛:ホルモンと神経の両方を安定させる
中でも意外だったのが、「鉄」でした。
私のフェリチン(貯蔵鉄)は、30台。
これでは、脳に酸素が回らず、
集中力・やる気・安定感がすべて“ガス欠”状態になります。
「私に戻る」ために続けている3つのこと
1. 朝イライラする日は、タンパク質を倍にする
パンを食べたい日は、必ず卵や納豆、味噌汁をセットに。
脳を落ち着かせるには、朝のタンパク質が一番効きました。
2. PMS前は意識的にマグネシウムを
PMSの怒りや不安は、マグネシウムが足りない証拠。
入浴剤やサプリで補うと、「感情の揺れ幅」が小さくなりました。
3. 寝る前に「B群+ビタミンC+鉄」をセットで
感情が乱れた日は、神経伝達物質が消耗している証拠。
寝る前に補うと、翌朝の“感情の立ち上がり”が穏やかになります。
まとめ
「泣きたくなる」「怒りが抑えられない」
それは、あなたの性格ではなく、栄養が足りていない脳と神経のSOSかもしれません。
片卵巣という条件下で40代を迎えると、
ホルモンと感情の綱引きがより複雑になります。
でも、分子栄養学の視点をもてば、
“今の自分”に必要なケアが少しずつ見えてきます。
どうか、責めないでください。
まずは自分の心と体に、静かに「栄養」という対話を始めてみてください。
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次回は「栄養面・体型変化」について。
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