なぜ春になると、ママはこんなに疲れるの?


〜自律神経・ホルモン・副腎疲労の真実〜




春になると、なんだか体も心も“だる重”。

40代のママたちに多いこの季節特有の不調を、「気のせい」や「年のせい」にせず、きちんと整えるためのヒントをお届けする全3回シリーズです。


Vol.1では、生活リズムや季節変化に翻弄された私自身の「春だる」実体験をシェア。

✅Vol.2では、分子栄養学の視点から、疲れた体を内側から支える“休養栄養”の実践法を。

✅Vol.3では、「食べるだけでは回復しきれない」私たちのために、休める暮らしをデザインする“生活設計術”を深掘りします。


がんばるママから、「整えるママ」へ。
この春、自分を労わる力を育てていきましょう。





春。
気温がやわらかくなって、花が咲いて、子どもたちの新学期が始まる。
それは、本来なら心が軽くなる季節のはずなのに——。
「なんだかだるい」
「朝から疲れている」
「やる気が湧かない」
そんな声を、周囲のママたちからもよく聞くようになります。


それは決して気のせいではありません。
春には、“季節の変わり目”に起こる科学的な理由がちゃんとあります。


そして40代という世代ならではの、ホルモン・自律神経・副腎の変化も深く関係しているのです。


本記事では、春に起きる「だる重」な不調の正体を明らかにしながら、わたし自身の体験も交え、どう乗り越えてきたのかをお伝えします。




春に不調が起こる“科学的な理由”



「春バテ」という言葉があるように、春は不調を感じやすい季節です。

その原因は主に以下のような複合的な要素によります。


寒暖差:朝晩は冷え込むのに昼間は汗ばむ気温。この差が自律神経を大きく乱します。

✅気圧の変化:春は低気圧と高気圧が頻繁に入れ替わり、体が揺さぶられます。

✅日照時間の変化:光の刺激が交感神経を活性化させ、眠りが浅くなる人も。

✅花粉やアレルギー反応:ヒスタミンの影響で疲労感が増すこともあります。

✅新生活のストレス:子どもの進級・進学、自身の仕事の変化、PTAや学校行事の増加。


このように春は、自律神経が乱れる要素のオンパレードなのです。
とくに40代ママは、家族のサポートをしながら自分の体調とも向き合う、まさに板挟みの時期。


自律神経が乱れると、「だるさ」「不眠」「焦り」「動悸」「消化不良」など、実に多彩な不調が現れます。




自律神経の乱れと40代ホルモンの落とし穴



「自律神経が乱れている」と聞くと、なんとなくストレスのせいかな?と思うかもしれませんが、
40代女性の場合はホルモンバランスの変化も大きく関与しています。


とくに注目したいのがエストロゲンとコルチゾールという2つのホルモン。


●エストロゲンの低下


エストロゲンは“女性らしさ”を支えるだけでなく、自律神経にも関与しています。
これが更年期に向けてじわじわと減っていくと、交感神経と副交感神経のスイッチがうまく切り替わらなくなり、心と体のバランスが崩れやすくなります。


コルチゾールの過剰・枯渇


「ストレスホルモン」として知られるコルチゾール。
適量なら体を守ってくれる存在ですが、慢性的なストレスが続くと過剰分泌され、副腎が疲弊します。


それがいわゆる副腎疲労(アドレナル・ファティーグ)という状態。

起きた瞬間から疲れている、寝ても回復しない、午後になると動けない——そんな感覚がある方は、この副腎の疲れが影響している可能性があります。




見逃されがちな「副腎疲労」とは?



副腎とは、腎臓の上にちょこんとのっている小さな器官。
ここから、ストレスに対抗するホルモン「コルチゾール」が分泌されています。


育児、仕事、人間関係、自分の体調管理…
40代ママが毎日感じる小さなストレスが蓄積されることで、副腎はどんどん酷使されます。


副腎が疲れてくると、以下のような症状が出やすくなります。

🚨朝、起きるのがつらい・頭がぼーっとする
🚨午前中は無気力、午後はだるくなる
🚨カフェインや甘いもので無理やりテンションを上げる
🚨気分が落ち込みやすい・不安感が強い
🚨寝つきが悪く、夜中に目が覚める
🚨塩辛いものが無性に食べたくなる


さらに厄介なのが、病院で検査をしても「異常なし」と言われることが多いという点。
だからこそ、気づかれにくく、「自分の気の持ちよう」と片付けられてしまうのです。




“春だる”は誰にでも起こる。私の実体験



ここからは少し、私自身の話をさせてください。

3月末から4月にかけて、わが家の生活は毎年バタバタです。
子どもたちの進級・進学に加え、新しいクラス、新しい担任、新しい持ち物——それだけで1週間が溶けていきます。

さらに自分の仕事も年度替わりでバタバタ慌ただしい…
「今日はなに持たせるんだっけ?」「PTAって今年どうなるの?」と、頭の中は常にフル回転。


そんなある年の春。
朝起きた瞬間から、どっと疲れていて、子どもたちを送り出すだけでエネルギーがゼロに。

昼間、パソコンに向かっても集中できず、メールの返信さえ打てない。
夜は寝つきが悪く、眠っても途中で目が覚めてしまう。


そして気づきました。
「これって、わたしの“体の電池”が切れてるんだ」と。

決してサボってるわけでも、怠けているわけでもない。
体が、回復のための栄養と時間を必要としていたのです。


このときから、私はようやく「自分を整えること」に真剣に向き合い始めました。




まとめ



春の“だる重”は、決してあなたの甘えや気合不足ではありません。
季節の変化、自律神経の乱れ、40代のホルモン変化、そして副腎疲労が重なって起こる体からのSOSです。




次回予告



次回のVol.2では、この“だる重”から回復するために必要な、具体的な栄養サポート(休養栄養)について深掘りしていきます。
まずは、「わたしの体は、ちゃんと疲れているんだ」と気づいてあげてください。

回復は、気づきから始まります。




最後に



このシリーズが、少しでもあなたの“春のしんどさ”に寄り添えたなら嬉しいです。
今後も「がんばるママを、栄養から支えるブログ」を更新していきますので、


ぜひフォローしてお待ちくださいね。
あなたの“回復する力”を、これからも一緒に取り戻していきましょう✨