“5月病”は気のせいじゃない。

40代ママの心と身体を整える分子栄養学的アプローチ






その“だるさ”は、心ではなく、細胞から来ているかもしれない。


ゴールデンウィークが終わった朝。
布団から起き上がれないほどの倦怠感。
理由のわからない焦りと虚しさ。
「私、何も頑張ってないのに、なんでこんなに疲れてるんだろう」


——それ、ちゃんと“身体”が教えてくれてるサインかもしれません。



よく「5月病」はメンタルの問題だと言われます。
でも、40代ママのそれは、もう少し違う構造を持っています。


育児、家事、仕事、地域、介護、自己実現。
すべてを同時進行しながら、“誰の不調よりも後回し”にされてきたのが、あなたの身体。


5月病は、春の疲労とホルモン変動、そして栄養のミスマッチによって引き起こされる、立派な“生化学的トラブル”でもあるのです






5月病の正体は、「低エネルギー」と「神経バランスの崩れ」



5月病の本質は、
「エネルギー産生の低下」と、
「自律神経系のアンバランス」です。


そして、それを裏側で支配しているのが、まさに栄養素たち。


1. ミトコンドリア疲弊と「燃えない身体」

エネルギーをつくる工場=ミトコンドリア。
40代になると加齢・ストレス・炎症などの影響で、この工場の稼働率が落ちます。
食べても疲れる
寝ても回復しない
頭も体も重い


これらは、「ATP(エネルギー通貨)」が充分に作れていない証拠です。

必要なのは、糖質制限ではなく、栄養の再設計。


鉄、ビタミンB群、マグネシウム、コエンザイムQ10、L-カルニチン
——これらが整って初めて、“エネルギーが燃える身体”がつくれます。



2. 神経の興奮と抑制が逆転している

5月は、子どもの新生活・周囲の変化・外出イベントなど、交感神経を刺激する要素がてんこ盛り。
結果、「アクセルばかり踏んで、ブレーキが壊れてる」状態になります。

そのとき身体で起きているのが、
睡眠の質の低下
朝起きられない
動悸、過呼吸、メンタル不安


この背景にあるのが、
副腎疲労(コルチゾールの乱れ)、そして
GABAやセロトニン不足といった神経伝達物質の“材料切れ”。


つまり、「心を整えたい」なら、脳に届く栄養を見直さなければ、始まらない。





栄養は“足す”だけでは足りない。「整える」がカギになる。



ここで忘れてはいけないのが、分子栄養学の基本。
それは、「症状=栄養失調」ではなく、
「バランスの崩れ」だという視点です。


たとえば、鉄を補えば元気になると思っていたのに、なぜか逆に不調が悪化した。
それは、“鉄を回す栄養素”が欠けているから。


栄養は「単体」で効くのではなく、「相互作用」で働く。
だから、自分に必要な組み合わせを見極めることが重要です。


40代ママの5月病に必要なのは、「このサプリを飲めばOK」ではなく、
“今の自分に必要な順番”を知ること。




5月の不調によくあるパターンと、栄養サポート例




〈タイプ1〉朝が起きられない・頭が働かない

→ 低血糖・副腎疲労・鉄欠乏の可能性
朝食にプロテイン+MCTオイル
ビタミンB群(特にB5)+アダプトゲン(ロディオラなど)
フェリチン値を確認し、必要であれば鉄サプリを



〈タイプ2〉不安・イライラ・涙もろい

→ セロトニン不足・腸内環境悪化の可能性
トリプトファン(プロテイン+納豆)
マグネシウム(経皮+経口)
ビタミンB6、ナイアシン(活性型推奨)



〈タイプ3〉疲れているのに眠れない・寝ても回復しない

→ GABA不足・交感神経優位の可能性
グリシン、テアニン、GABAの活用
マグネシウム(特に夜)
夜の照明・デバイスカット(メラトニンを守る)





あなたの「不調」には、“意味”がある。



5月病は、ただの「気持ちの問題」じゃない。
そして、それを無理やりポジティブ思考で塗りつぶす必要もない。

あなたが感じているその不調は、「身体の声」なのです。


ちゃんと聞いてあげれば、必ず“整える道筋”は見つかる。
分子栄養学とは、ただの栄養の知識じゃない。
それは、“本当の自分を取り戻すための地図”なのです。




もし、いまのあなたの疲れが「気のせい」ではないとしたら?
もし、ただの5月病が、「人生の設計ミスのアラート」だったとしたら?


——どんなふうに、自分を整えなおしたいですか?


その第一歩として、今日の一食からでも、始めてみませんか?