子どものアトピーと太陽との“賢い付き合い方”
この記事は全3回にわたり
『未来の肌を守るために。分子栄養で考えるアトピーと栄養サポート』
としてお伝えしていきます。
☝️前回の記事はコチラから☝️
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1. 皮膚は「体内の鏡」
――栄養から紫外線耐性をつくる
アトピー肌にとって、皮膚の“防衛力”は日焼け止めだけでは完結しません。
むしろ、皮膚そのものの強度を高めることが、長期的にはもっとも理にかなった“紫外線対策”になります。
■ ビタミンD:太陽との関係を内からつなぐ鍵
◎なぜ必要?
紫外線(UVB)を浴びることで、皮膚はビタミンDを合成します。
これは免疫系に働きかけ、アトピーの炎症反応を鎮静させる方向に作用します。
◎問題は?
紫外線を避ける生活=ビタミンD不足。
特に冬〜春先、屋内中心の生活では欠乏リスクが跳ね上がります。
◎対策は?
✅食事:鮭、卵、干ししいたけなどを意識的に摂取
✅サプリ:「ビタミンD3 + K2」の複合タイプがおすすめ(単独摂取はカルシウム代謝に偏りが出る)
推奨:子ども用ビタミンD(例:ChildLife、Nordic Naturalsなど)
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■ オメガ3脂肪酸:皮膚の炎症を“静かに消す”
◎なぜ必要?
現代の食生活ではリノール酸(オメガ6)が過剰で、炎症を誘発しやすい体質に。
オメガ3(DHA/EPA)はそのバランスを整える“消炎システム”。
◎どんな効果?
皮膚のバリア強化、かゆみ軽減、アレルギー反応の緩和。さらに、神経系の安定にも寄与。
◎対策は?
✅食事:青魚、亜麻仁油、チアシードなど
✅サプリ:液体型のフィッシュオイルが吸収効率も高く、子どもにも与えやすい
推奨:子ども用オメガ3(例:Carlson、オメガ3ドロップなど)
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■ マグネシウム:ストレスと皮膚の緊張を解きほぐす
◎なぜ必要?
マグネシウムは、皮膚のバリア形成と神経過敏の抑制に関わる。
ストレス→自律神経の乱れ→皮膚炎の悪化という“見えない連鎖”を断ち切るために必要不可欠。
◎どう摂る?
✅経口摂取:にがり水、マグネシウムサプリ(グリシネートやトレオン酸タイプは吸収良好)
✅経皮吸収:エプソムソルト入浴、マグネシウムスプレーなどは敏感肌でも比較的取り入れやすい
推奨:バスソルト(例:エプソムソルト ピュアグレード)、スプレータイプ(Ancient Mineralsなど)
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2. 紫外線アイテム選定:肌に触れる“哲学”を選ぶ
■ 日焼け止め:遮断ではなく“選択”
❌NG例:
✅ケミカル系UV吸収剤(オキシベンゾン、オクトクリレンなど)はアレルゲンリスクが高い
✅ナノ化された酸化亜鉛・酸化チタンは、皮膚からの吸収懸念あり
⭕️OK例:
✅ノンナノの物理フィルター(酸化亜鉛/チタン)使用
✅無香料・アルコールフリー・敏感肌処方
【推奨】
✅ママベビー UVミルク(ノンナノ・オーガニック)
✅パックスベビー UVクリーム(石けんで落とせる)
✅アロベビー UV&アウトドアミスト(虫除けも兼用)
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3. 習慣という“戦略”をもつ
■ 時間帯と環境を“デザインする”
✅午前中(7時〜10時)の軽い日光浴は、ビタミンD生成と概日リズム調整に最適
✅日陰を活かす / 帽子や衣服で物理的に調整する
→「遮断」ではなく「調整」する発想へ
■ 紫外線アフターケア:夕方が勝負
✅保湿は入浴後5分以内に
✅セラミド系保湿剤+アロエベラジェルで炎症ケア
✅抗酸化成分(ビタミンC, E)配合のローションも有効
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守るために「育てる」
――皮膚のその先にあるもの
ここまで読んで、あなたが気づいたように、
紫外線対策とは、単なる「ケア」の話ではない。
それは「どう生きるか」「自然とどう共存するか」という生き方の選択でもある。
子どもの肌に触れる紫外線は、未来の“感性の深度”にさえ影響を与えるかもしれない。
「恐れる」ではなく、「理解し、設計し、調整する」
――それが、本当の意味での“守る”ということ。
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📌次回予告📌
『子どもの肌トラブル、本当の原因は?代謝から整える「皮膚バリア修復」4栄養素』
明日AM6:00更新予定です📝
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