今回の心拍停止までの要因は
カテーテル検査の際
右心室の狭い弁のところで
カテーテルを膨らまし
弁を広げる措置をした
その事により
右心室の圧抜きがされ
それと同時に
抜けきった状態になり
ポンプの役割をしなくなったことで
肺への血の流れが滞り
血中酸素は低下
脈も落ちていった
ということだった
娘の状態に
動揺が隠せず
必死に涙を拭う私に
担当医は
淡々と説明をした
もちろん悪気など
無いと思うが
あくまで説明責任は果たしている
という様な話し方に
困惑しながらも
若干の憤りを覚えた
別に同情して欲しい
などという訳ではない
そして
安易に安心感や希望を
与える様なコメントが
出来る状態ではないことも
感じ取っていたが
必要最低限の
マニュアル通りな説明でしかないなら
ロボットから聞いたほうが
よほど
気が楽だった
***
この後
右心室のポンプ機能が
少しずつでも回復し
そして
血中酸素も維持できる状態になることに
わずかな望みをかけて
様子をみることになった…
********
色んな現実が
叩きつけるように現れて
でも
気持ちは全然追いつけなくて
もちろん
受け入れることも出来なくて
それでも
戸惑っている猶予もなくて
自分が代われるものならば
痛みも苦しみも
いくらでも
我慢できる
でも
話すことも出来ない
泣くことも出来ない
そんな小さな命に
起こっていることを
見守ることしか
出来ない自分は
あまりにも無力で
目をそらすことも
出来ない
目に焼き付く光景を
しっかり見つめないといけない
そんな毎日が
拷問のようで
せめて
止めどなく
溢れる涙を堪える
強さが欲しくて
そして
どんな時でも
未来を
信じきる
勇気が欲しくて
人は乗り越えられる
試練しか与えられない…
と言うけれど
乗り越えられなくていいから
今すぐ時を止めて欲しいとさえ
願った
きっとこの
悲しみ
辛さ
苦しみ
想いの全ては
報われる
そんな望みを胸に
挫けそうに
そして
諦めそうになる
自分の弱さに
ただただ
向き合うしかなくて
一日のなかで
ほんのわずかな
会える時間
薬で浮腫んだ
小さな小さな
手を握り
「早くお家に帰ろう…」と
涙をこらえて
心の中で
呟くことが
精一杯で
沢山
話をしてあげたいけど
声を出したら
それは
嗚咽にしかならない
この娘の泣き声が
聞こえるようになるまでは
この娘の前では
決して泣かないと
心に決めたから
言葉も
気持ちも
全て
飲み込むことしか
できない
こんなにも弱い私を
この娘は
どうして
選んでくれたのか
こんなに小さな身体で
命をかけて
私に何を
伝えようと
生まれてきてくれたのか
わたしには
まだ
分からない…
カテーテル検査の際
右心室の狭い弁のところで
カテーテルを膨らまし
弁を広げる措置をした
その事により
右心室の圧抜きがされ
それと同時に
抜けきった状態になり
ポンプの役割をしなくなったことで
肺への血の流れが滞り
血中酸素は低下
脈も落ちていった
ということだった
娘の状態に
動揺が隠せず
必死に涙を拭う私に
担当医は
淡々と説明をした
もちろん悪気など
無いと思うが
あくまで説明責任は果たしている
という様な話し方に
困惑しながらも
若干の憤りを覚えた
別に同情して欲しい
などという訳ではない
そして
安易に安心感や希望を
与える様なコメントが
出来る状態ではないことも
感じ取っていたが
必要最低限の
マニュアル通りな説明でしかないなら
ロボットから聞いたほうが
よほど
気が楽だった
***
この後
右心室のポンプ機能が
少しずつでも回復し
そして
血中酸素も維持できる状態になることに
わずかな望みをかけて
様子をみることになった…
********
色んな現実が
叩きつけるように現れて
でも
気持ちは全然追いつけなくて
もちろん
受け入れることも出来なくて
それでも
戸惑っている猶予もなくて
自分が代われるものならば
痛みも苦しみも
いくらでも
我慢できる
でも
話すことも出来ない
泣くことも出来ない
そんな小さな命に
起こっていることを
見守ることしか
出来ない自分は
あまりにも無力で
目をそらすことも
出来ない
目に焼き付く光景を
しっかり見つめないといけない
そんな毎日が
拷問のようで
せめて
止めどなく
溢れる涙を堪える
強さが欲しくて
そして
どんな時でも
未来を
信じきる
勇気が欲しくて
人は乗り越えられる
試練しか与えられない…
と言うけれど
乗り越えられなくていいから
今すぐ時を止めて欲しいとさえ
願った
きっとこの
悲しみ
辛さ
苦しみ
想いの全ては
報われる
そんな望みを胸に
挫けそうに
そして
諦めそうになる
自分の弱さに
ただただ
向き合うしかなくて
一日のなかで
ほんのわずかな
会える時間
薬で浮腫んだ
小さな小さな
手を握り
「早くお家に帰ろう…」と
涙をこらえて
心の中で
呟くことが
精一杯で
沢山
話をしてあげたいけど
声を出したら
それは
嗚咽にしかならない
この娘の泣き声が
聞こえるようになるまでは
この娘の前では
決して泣かないと
心に決めたから
言葉も
気持ちも
全て
飲み込むことしか
できない
こんなにも弱い私を
この娘は
どうして
選んでくれたのか
こんなに小さな身体で
命をかけて
私に何を
伝えようと
生まれてきてくれたのか
わたしには
まだ
分からない…