今回は



について書こうと思う。
五常…仁、義、礼、智、信の中で僕が一番ピンと来なかった「智」

それは日常生活で五常の中では一番使わない漢字だからなのかもしれない。
ただ人名には一番使われている気がする。うちの家族にも友人にも・・・。


以下、ネットより抜粋
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智…人や物事の善悪を正しく判断する知恵である。

さまざまな経験を積むうちに培った知識はやがて変容を遂げ、智となって正しい判断を支える。

より智を高めるには、偏りのない考え方や、物事との接し方に基づいた知識を蓄えることが必要である。

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ということが「智」だそうだ。実はこれってすごく難しい事だと思う。

知っているのと知らないのでは価値観や判断基準が大きく変わってくる。

特に私情が入ると尚更なのは間違いない。

それが人なのだから当たり前だしね。

いかに客観的に物事が冷静に見極められるか…情報が簡単に手に入り豊富な時代だからこそ「智」はとても大切だと改めて思う。

善悪の判断力、葉隠武士道の中にはこんなことが書いてあります。

「七呼吸の間に判断せよ」

考える時間、短っ!って思うかもしれませんが正確には
心がうろたえている時は思案もなかなか決まらないけれど、爽やかに凛とした気持ちになっていれば、七呼吸の間に判断がつく。だから落ち着いて、吹っ切れた気持ちで七呼吸して判断せよ。
しかしながら大切なことやトラブル対処の判断は、心が浮わついていて冷静に判断なんて普通の人には間違いなく難しい。

そんなときはこんな考え方が役に立つ。

西郷隆盛も愛読書とした「言志四録」

その中には

凡そ大硬事に遇わば、急心もて剖決するをもちいず。
須らくしばらく之を舎(お)くべし。
一夜を宿し、枕上に於いて粗(はぼ)商量すること一半にして、
思いを齎らして寝ね、翌旦の清明なる時に及んで、
続きて之を思惟すれば、則ち必ず恍然として一条路を見、
すなわち義理自然に湊泊せん。
然る後におもむろに之を区処せば、大概錯誤を致さず。

と書いてある。
フリガナが無いと読めない・・・

凡(およ)そ大硬事(だいこうじ)に遇(あ)わば、急心(きゅうしん)もて剖決(ぼうけつ)するをもちいず。
須(すべか)らくしばらく之を舎(お)くべし。
一夜を宿(しゅく)し、枕上(ちんじょう)に於いて粗(はぼ)商量すること一半にして、
思いを齎(もた)らして寝ね、翌旦の清明なる時に及んで、
続きて之を思惟(しい)すれば、則ち必ず恍然として一条路を見、
すなわち義理自然に湊泊(そうはく)せん。
然る後におもむろに之を区処せば、大概錯誤を致さず。

フリガナをいれて読んでもよくわからない意味。

つまる話がトラブルに直面し判断に困った時は一晩、枕元に置いて寝てから考える。
一晩、ゆっくり寝てから整理して考えれば解決方法が見えてくる。

それは冷静に判断する為の知恵だと思う。
人は怒ったり、悲しんだり、興奮したりすると冷静な判断が出来ない。
案外翌日になったら冷静になっていて反省をする。
良くあることかと思う。

「七呼吸の判断と一晩寝かした判断」

一見して全く違うことだけど「冷静になる」というのが共通点。

それまでにかかる時間が違う。

「七呼吸でも良いし、一晩でも良い。」

そう思うことで心にゆとりが出来る。

これもまた「智」なのかもしれない。

人や物事の善悪を正しく判断する・・・難しいね「智」