カシコギは、体はやや細長く、明瞭な鱗をもたない。
一部の種類では側線に沿って鱗板が並ぶ。
背鰭の前半部は3-16本の比較的長い棘条が独立して並び、後半部は6-14本の軟条からなる。
と言ってもトゲウオ科だけでも結構種類が多く、普段目にすることが少なく、この魚、カシコギは不思議な習性を持つ淡水魚で日本を含む北半球に生息している。
「母親は産卵後すぐに何処かへ消え、父親は卵が孵化するまで食事も睡眠もとらず、
ただひたすら我が子を守り 続け、子供達が一人立ちすると、岩に頭をぶつけて孤独な死を迎える。」という変わった特徴を持っている。
こんな悲しい父親の生涯を象徴するかのような本が韓国で発行され、
それが2000年にドラマ化され当時韓国で「カシコギシンドローム」と言わしめた。
わずか7歳の男の子が白血病にかかり、貧しい詩人である父は、その子の手術のため
自分の大切な本を売って僅かばかりの金を作り、前借をしても到底足りる筈も無く、
苦しい子供の治療を中断して二人で旅に出る。
楽しい二人だけの時間を過ごしたが、途中で急変した子供を病院に戻し、ドナーが日本で見つかった事を知る。
移植手術には莫大な費用がかかる。
しかし金は無い。
病院の事務長から腎臓移植の話を持ちかけられ、二つ返事で了承した。
ところが、父親本人は検査で肝臓に腫瘍があることが発覚。しかも末期である。
悩みぬいた父親の出した結論は角膜を売ってお金を作る事。
ようやく手術が出来、子供は日に日に回復したが、
父親の病気は悪化するだけ悪化して体重が10キロも減り腹水が湧き始める。
別れた妻は、新しい妻を迎える為に子供を自分に託したと思ったまま、
再婚した芸術大学の恩師である教授が住むフランスへと子供を連れて去っていく。
「パパ、大好きだよ。パパと一緒にいたいよ。」
泣き叫ぶ子供の願いもむなしく、最後は、父は子供を寄せ付けずに声だけの別れとなった。
私は彫刻家として成功した元妻に子供の手術の費用も出させない父親に少なからず違和感をもった。
その少年の役をやったのは2002年の「おばあちゃんの家」で一躍スポットライトを浴びたユ・スンホ君、
わずか6歳の時のドラマです。
その演技たるや大人も舌を巻く熱演ぶりで韓国中の涙を誘ったそうです。
今は韓国人らしい顔つきの好青年になった彼もこの時は、
青いそり後も可愛らしく、上品で美しい仏さまの様なお顔でした。
何故、今頃になってTUTAYAで新作に並んでいたのかは分らないけど
たっぷり泣かせて貰いました。