先日、結構長い小説で、新堂冬樹の殺しあう家族を読みました。
作者自身が書いている途中から
どんどんサディスティックになったのでは、と思うほど
これでもか、これでもかとえげつない世界に引き込んで行く。
拷問や殺害など描かれた本は決して珍しくないけど、
自分はいっさい手を下さず、部下同士で、
あるいは家族同士を精神的に追い詰めさせ
殺し合いをさせ、挙句の果てに
死体を切り刻んで冷蔵庫に・・・。
拷問と言っても
お仕置きと称して、スタンガンを大事なところめがけて
グイグイ押しつけるんだよ。
失神したら終わりじゃなくて
気づいたらまたやるんだから、怖いよ~~。
最終的には、極悪人は逃げ出した少年の通報で逮捕され、
裁判所で、下半身を丸出しで放尿する狂気は
果たして演技なのか、小心者の恐怖心からくる本当の狂気なのか・・・。
北九州で起きた一家監禁・殺害事件を
モデルにしたクライム・サスペンスと言うから驚き
人間(主人公の女性)が堕ちていく様が緻密に描かれており
背筋が凍る思いで読みました
あまりの恐さに、夢にまで見ました。
映画化の話があって、私は「こんなのは映像にしたら駄目です」と
必死で訴えていました(笑)
なんで新堂冬樹さんは白と黒、
全く違う顔を巧みに使い分ける事が出来るのでしょう?
ホワイト新堂さんは恥ずかしくなるほどピュアなのに、
ブラック新堂さんはアウトロー、怖い怖い特殊な世界を・・・・。
読後感は最悪だろうと思いきや、
早く次のブラック新堂を読みたくなるのは、
それだけ闇の世界に興味が有るわけなのかな?
いやっ、無いない、断じて無いです