久々にチェンマイの巨大な仏塔のある寺院、「ワット・チェディルアン」に行ってみました。ここは旧市街にあって、ターペー門から徒歩なら10分くらい、ワットプラシンに行く途中にあります。
ガイドブックにも必ず載っていて、旧市街三大寺院のひとつで、北タイ様式で建てられたお寺の中では最大級とも言われている有名な寺院です。
今はだいぶ壊れてしまっていますが、象がまわりをぐるりと取り囲んでいる様は当時はさぞ壮観だっただろうと、古都に思いを馳せます。
この寺院をオススメしようと、ガイドブックやWebを調べていたら、「おや？」ということが。
ガイドブックやwebでは「1992年にユネスコと日本の援助で修復が行われた。」との記述。
むむ?ちょっと待って。
何故にユネスコ？ チェンマイってそもそも世界遺産じゃないじゃないか。
世界遺産じゃなくても、ユネスコって援助してくれるの?
そういうこともあるのか？
タイ国内には世界遺産は５つ。
文化遺産では「スコータイの歴史上の町と関連の歴史上の町」「バーンチエン遺跡」「古都アユタヤ」の３つ。 自然遺産は「トゥンヤイフワイ・カーケン野生生物保護区」「ドンパヤーイェンカオヤイ森林地帯」のふたつ。北部ではスコータイのみで、チェンマイはやっぱり入っていない。
で、調べてみた。
外務省の文化外交活動を報告している「ユネスコ文化遺産保存日本信託基金による実施案件」にも記載はない。むぅ、 気になりますなぁ。
次に文化遺産国際協力センターが、平成21年度に文化遺産国際協力コンソーシアムで発表した「被災文化遺産復旧に係る調査報告書」によると、
「当該文化遺産に関しては、災害後の復旧および修復について国際協力は一切行われていない。その他の文化遺産についていえば、1992年にユネスコと日本の資金援助により、400年以上前（1545年）の地震で上部が崩れたチェンマイのワット・チェディ・ルアン（Wat Chedi Luang）の修理が行われたとの記事がガイドブック等に記されている。しかし、この点についてはユネスコの予算書などを見ても資料がなく、またタイ文化省芸術局に問い合わせたところやはり資料が残されておらず、当時チェンマイの地方事務所にいたスタッフも異動や退職で残っていないとのことで、真偽は確認できていない。」
とのこと。やはり。
また、一方では、
１９９０年６月４日､タイ政府は芸術局を通じ､大仏塔の改修に３５百万バーツの資金を割り当て､１９９２年１２月３０日改修工事が終了した。
(http://www.mekong.ne.jp/directory/wat/chediluang.htm より引用させていただきました)
う～ん、これが本当っぽいなあ。
これだな。ふー、納得できたぜ☆
って、いやいや、話が逸れてしまいました。
ブログにこの寺院が大好きで素晴らしいことをお伝えしたく、この寺院のことを調べていたら「むむ?」に当たってしまいましたものですから。すみません。
で、本題。
この寺院は、神の使いとも言われる象が仏塔をぐるりと取り囲んでいます。
というか、いたんでしょうねぇ。
今は地震や災害で崩壊し、象は一部しか残っていません。
この寺院は広く、60メートルもの仏塔があっても広々していて、敷地内はのんびり。
寺院の中に、屋台の珈琲屋さんなんか出てたりして。暑くてうんざりしちゃう時でも、一休みできて、とても素敵な寺院です。
実は久しぶりにこの寺院に訪れてみたのですが、
あれ?かなり以前より崩壊が進んでいるなと。
これが３年前の写真。
全く同じアングルではないものの、同方向から撮った写真です。
角度が若干違うので、そう見えるのかもしれませんが、体感として現地でそう思ったんですよね。
角度によってそう見えるのならばよいのですが、私の気のせいであって欲しい。
これはもはや寺院というよりも守って行きたい遺跡です。
この寺院は本当に素晴らしく、何度でも行きたい場所です。その美しさから数奇な運命をたどる、現在バンコクのエメラルド寺院にあるエメラルドの仏像は、かつてこの寺院にあったそうです。
タイのお寺全てに言えることですが、観光遺産という位置づけではなく、信仰が今も息づき、生きているお寺だということが素晴らしい。
守っていきたいですね。
あと１００年もしたら、土になってしまうかもしれない。
本当に世界遺産に登録されれば、修繕費とかでるのかなと、皮算用してみました。
夏休み、チェンマイに行かれる方は是非寄ってみてください。
想像以上にでかいです。
以上、一年ぶりのブログをしれっと更新してみました。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
アジアンショップMingo☆Mingo Yahoo店オープンしました
