和歌山県臨床心理士会会長の上野和久先生
のセミナーを聞いて参りました。
皆さんにも、ぜひ情報共有させていただきたく、書いております。
初めに上野先生は神経生理心理学の観点から
ひとはなぜうつになるのかということを教えて頂きました。
人の先祖である魚と比べて
【魚の場合】
危険を察知する→扁桃体が活発化→ストレスホルモンの分泌→
全身の筋肉が活性化し、運動能力が高まる→天敵から素早く逃げる

【人の場合】
過度な緊張・不安→扁桃体→ストレスホルモン→脳の委縮
魚の場合は外敵からすぐに身を守るためにストレスホルモン
が有効であったが、人の場合はすぐに逃げれるものでもないため
長期にわたってストレスホルモンの値が高いと脳に不調が出てくる。
「扁桃体」とそのとなりにあって記憶をつかさどる「海馬」
そしてもう一つ「DLPFC(背外側前頭前野)」の3つは、
互いに影響し合いながら連携して活動する。
「海馬」がストレスホルモンの分泌を制御する働きをもち
「DLPFC」が「扁桃体」の暴走を鎮める役割を果たす。
しかし長期間のストレスが蓄積し、「扁桃体」が過剰に
反応し続けると、「DLPFC」が正常に機能しなくなる。
この「DLPFC」は、思考・判断・意欲をつかさどり
これが機能しなくなると、判断力が衰え、意欲も低下することになる。
また、「扁桃体」 の暴走によって過剰なストレスホルモン
が分泌され続けると、そのストッパー役の「海馬」が制御不能に陥り
破壊され、萎縮してしまう。
これにより記憶力が減衰する。こうして判断力が鈍り
意欲がなくなり、そしてもの忘れも多くなる、〈うつ病〉の症状が現出するのだ。
うつ状態の程度に関わらず、不登校やひきこもりにも
同じ状態になっているということが上野先生の考えです。

上野先生は、
人はうつ状態になったときに自己肯定感が低くなり
自分の存在意義や生きる目的を失うため、自殺願望が生まれる。
それを回復させるためには
【安全な居場所、安心できる居場所、
安定できる居場所、心の居場所】
が必要である。
両親はそれをきちんと理解したうえで、見守る必要がある。
早く学校に行かせないと、早く働かせないとという焦りが
治療を困難にし、長期化させてしまう原因となる。
まずは、子を受け入れ、安心して休むという環境作りが必要である。
つぎに五感を使ったコミュニケーションが自己肯定感を高めるために有効である。
講演後、上野先生に質問してみました。
農作業という五感をフルに使う
治療方法は有効だと思いますか?
その答えとして、
「非常に有効だと思う。
私も峯上さんのように古民家を使って
農業でのリハビリを考えている。
せっかく繋がったので、困ったことがあれば相談して下さい」
と仰っていただきました。
さらに
「峯上さんはひとと違う深い経験をなされた。
そのため、人と違う視点やスピードがある。
しかし、周りの人はそのスピードに付いていけないので
峯上さんが宇宙人のように感じてしまうと思う。
活動されている方法は間違っていないので、
周りとペースを合わせて協力しながら活動してほしい」
とアドバイスも頂きました。
正直、ハッとしました。
もう少し、ペースを落として、ぼちぼち頑張ろうと思います。