WARAリズム普及委員会が発行するメルマガにも

たくさんのご質問が寄せられます。

 

 

そのなかで

ダントツにで多いお声は、「寝返り」に関するお悩みなんです。

 

 

====================

もうすぐ6ヶ月ですが、寝返りがまだできず、

相談しても個人差があるからという答えばかりで、心配しているところでした。

====================

生後7ヶ月に迎えましたが、寝返りができません。
3ヶ月検診で、うつぶせ運動が大事だと聞いたので、

生後3~4ヶ月から積極的にうつぶせ運動をさせてきたため、

自身でひっくり返ることをしなくなったのかと思います。

うつ伏せでは、ズリバイで前に進んだり、方向転換ができるようになりました。

遊ばせる時は、仰向けにしておくべきか、うつ伏せで遊ばせるべきか、悩んでいます。


====================
 

 

● 寝返りの道筋を知る 

今日は、ご質問の内容に沿って、 
寝返りにつながるステップをいくつか紹介したいと思います。 

----------------------- 
①仰向け姿勢で 
お尻を持ち上げて自分の足で遊ぶ! 
----------------------- 

 

 


仰向けで太ももや膝を触ったり 
手で足を掴んだり、 


足の指を舐めたり、 
おもちゃを足で挟んで持ち上げたり… 


こんな風に、お尻が上がるまで足を持ち上げ、 
そのポーズをキープできるようになると、 
寝返りの<芽>が見えてきたと言えます。 


そうこうしているうちに、 
足を持ち上げたまま、コロンと横向きに。 


こういった偶然が 
寝返りのスタートだと言われています。 

 

 
 
最初は、ひとかたまりの丸太のような動きから 
徐々に、上半身と下半身に別々の動きが出てきて


下半身から全身をひねるように回るようになれば
自然な寝返りの完成です。 


まずは、仰向け姿勢で、 
足を持ち上げた丸い姿勢がとれること。 


そして、足を使って遊べてるかなーと 
観察してみてくださいね。 


----------------------- 
②横向き姿勢も大事! 
----------------------- 

 
 
 
寝返り途中で、横向きになる姿勢。 
実はこれも大事なステップのひとつです。 


全身をひねってスムーズに回るためには、 
横向きで体を支える、わき腹の力が必要。 


でも、仰向けで背中をつけているか、 
うつ伏せでお腹をつけていることの多い赤ちゃんにとって、 
そもそも、わき腹は感じにくい場所。 


普段から意識的に、両わき腹を触ってあげたり、 
横向きにして、片方ずつ、わき腹を床につけたりしてみてください。 
 
わき腹の存在や、そこに体重がのるという感覚を知る 
横向きあそび、おススメです。 


----------------------- 
③ うつ伏せにする時は、ひと手間を! 
----------------------- 

さらに、うつ伏せにする時のアドバイス。 


質問者様が実践されているように、 
寝返りする前から、うつ伏せを積極的に経験することは大事です。 

 
 
うつ伏せ姿勢で鍛えられる、体を伸ばすという力が 
寝返りには必要だからです。 


 
 
 
仰向けで丸くなれることも、横向きになることも 
うつ伏せで伸ばすことも、どれも大切な経験! 


なので、赤ちゃんをうつ伏せにする時は、 
空中でひっくり返して床に置くのではなく、 


①②と組み合わせるように 
「仰向け→横向き→うつ伏せ」という流れで、 


寝返りまでの動線を 
大人の手を添えて教えてあげるといいでしょう。 


 
 
まずは、丸い仰向け姿勢から横向きへ。 
そこから、お腹を床につけるように、 
お尻を軽く押して、回転を促してあげる。 

 
 
大まかに言うと、こんなイメージ。 


あくまでも体の使い方を知るサポートとして、 
ひねる動作の手助けをしてあげる気持ちで。 


最後は、自分の力で 
寝返るように促してあげてくださいね。 



● 環境が寝返りを妨げることがあります 



また、赤ちゃん自身の問題ではなく、 
過ごしている環境によって寝返りがつながりにくい場合があります。 


例えば、床ではなく、 
バウンサーなどで過ごしている時間が多かったり、 

 
床で遊んでいたとしても、 
敷いているお布団やマットが柔らかすぎていたり、 


赤ちゃんの視界が 
壁や家具などで遮られていたり、 


日常の何気ない環境が、 
寝返りする機会や意欲を妨げしまうことがありますので 
もう一度、見直してみるのもいいかもしれません。 


●赤ちゃんの発達は「感覚」が全て 


こんな風に、赤ちゃんのからだの準備と環境が整えば、 
少しのサポートで、コツをつかんで自分でできるようになることもありますよ。 

 
 
この時期に見られる不具合は、 
感覚の経験が不足しているということが多くあります。 
 
 
発達は個人差があると言われる場合が多いですが、 
その前に働きかけできることは、沢山あります。 


それは、からだの法則を知り、 
赤ちゃんという存在を理解することで見えてくるものかもしれません。