色褪せた景色を映すその瞳に せめて鮮やかに散る花びらを・・
俺様がやっとる店は 朝6時から午後(ひる)の2時までや趣味みたいなもんやから 夜はやらん産業道路沿いにあって 客は主にトラック運転手こーってりとした 濃厚な豚骨醤油のスープに中太の縮れ麺をあわせた 俺様の特製ラーメン地味に人気やねんけど 行列ができるわけでもない日本でのやり方が 間違(ちご)とるとは思(おも)てへんよむしろ 成功(よう)やっとるがな せやろ?ターゲット絞って 親から継いだここの立地含めてなでも 元々なんも持っとらなんだとしたら どや?午後3時から 毎度のハッキング やったったらアタリが来て これ本業(しのぎ)にしてみよか とか思ったわでもな あかん って わかっとんねん やめとき こないして集めてるん情報(もん)は そこらのクソガキ供がベッドの下に隠しとる エロDVDみたいなもんやろ?もし 俺様が中国の通信会社(ファーウェイ)に就職できとったら・・多額の金を得れるぐらいの技術(もん) 俺様は持っとるのになんて 世の中は不条理なんや と思(おも)てモニタ見とる明日も 中太麺の茹で加減 はかるだけなんやろって明後日も 明々後日も 今後も ずっと ずっとや内閣府HP(くに)のバックドアも 一昨日見つけてやったわでも これで いったい俺様のつくるラーメンがどないに美味(うま)なるねん あほか? なるわけないやろ麺は 天候や 温度 湿度によって 味変わるさかい明日の天気の方が なんでか 気になってまうギラギラと モニタが光っとるが なんや? これダンダンダン ダンダンダン 薄いベニヤの板が揺れ劉さん なんか なんか 警察(マッポ)がきとるねんけどすっかりてんぱってしまっとる 従業員(でし)の声がしとるどこまでも 俺様は ラーメン屋やないかっ立ち上がったら ごっつう眩暈がしてん あ あかん左右に目が揺れて 膝をつく 意識が遠(とお)なってきて産業道路を走るトラック(くるま)の タイヤの音しかせえへんずぉぉぉあーん ずぉぉあーん ずっうっぉぉあーん ダンダンダン ダンダンダン 劉さん 劉さぁーんずぉぉぉあーん ずぉぉあーん ずっうっぉぉあーん ダンダンダン ダンダンダン 劉さん 劉さぁーんたくっ 規則正しいやっちゃのう・・ ・ ・・・決めてはな 極秘の脂(アブラ)やで・・ 今度 教えたるわ
考えると頭おかしくなるんすよ 俺だから 考えないようにしてるんです と男が言って少しわかる気がする と女がそれに答えているその側を通り過ぎて 考えなくても頭のおかしいぼくは考えたらまともになるのかな と思いながらいや 少しもわかんないけど お前ら バカなんですかとか 言ってみたところで 誰も幸せにはならないから黙って 彼らを追い抜いた雨が降っていて 出がけに手にした傘の骨が折れているブラブラと揺れる 光沢のないアルミの金属片を見上げ女のほうは かなり年上のようだったけどいったいどんな関係なんだろう こんな朝っぱらからと 遊楽街を通り過ぎて 駅にでる傘を閉じても 折れてる部分はだらしなく手を伸ばしたままで たたむのが面倒くさい違う傘にすればよかったと そう思ったあとでその傘が どこかぼくに似ている気がしたから激しく傘を振って 飛沫をタイルに飛び散らせるだらんと 一箇所だけが 明後日の方向を向いていて聞き分けがないな と そっと濡れた生地に手を触れる改札を抜ける時の音を聞く 定期はまだ切れていないSuicaの表のかすれた文字は 2021 5 26 二週間ぶりに乗った電車が いつも通りに走りはじめる・・・職員の方々は とても丁寧だった だがスマホで申告してください とのこと やろうとしたが打つのがしんどくなって 医療費控除をするのを諦めるー ぼくは 何を申告しに ここに来たのだろう ー考えると頭がまともになりそうで やめることにした傘を持っているのに濡れているから バカバカしくなるブラブラと歩きながら 鼻歌をうたってみる汚染された雨に打たれながら 明日は晴れたらいいなそんな言葉が頭に浮かんだけれど 別にどっちでもいい変な流行病にかかっていたせいか ひどく疲れてきたそれでも 色を失くしたこの世界を 美しく感じる最近 部屋のドアのシリンダーが駄目になってきていて不安がよぎる 帰って もし入れなかったらどうしようでも まあ何とかなるだろう ただの杞憂 杞憂だ 雨が降っていて 傘も ぼくも 壊れている日曜日その辺の道端に倒れていた 若い男の回復を祈り銀色の金属片を ゆらゆらと 優雅に頭の上で揺らして信濃屋で 焼き鳥を買う せせりがぼくのおすすめだ適当に口ずさむ 歌の音程は どこかが狂っている人間が食べるために 生きている動物を殺しているとか色々考えはじめると そりゃ頭も おかしくなるか と考えるのはやめることにして せせりの串に手を伸ばすで ふと思う・・ あの傘は いつ捨てようかそれにしても 定期の期限を 思い出すことができないSuicaを探したが 置いたはずの場所にはなかったまあいいか すっかり冷めてしまったせせりを口にする
Dear JoramA quarter-century ago, I received a letter. From you, and your mom.Now, I don't even remember, if I wrote that reply.But, I always remembered the letter I received.I heard, you are close to me. Maybe, you're a little younger than me.How is your mother? and, you too?I hope, so. . . Because, that's right?I don't even know, why I'm writing such a reply now.However, I want it to be, so.In English, I can't express it well. I may not be able to tell.Anyway, please be happy!Like the words you spell, you must be a beautiful person.The world you see, will be beautiful in your eyes.I want to meet and talk once, before I die. Always KatsuP.S. Please, tell Joram Navera this letter, someone. Please, someone? plea. . . Hello? hello?
すっかり枯れてしまった花を持ってあなたに逢いに行くもしかしたらあなたに逢えるのは来世になるかもねそう思いながら僕を跳ねたトラックの急ブレーキの音ばかりを聞いているんだ指先まで流れてくる自分の血液がアスファルトにまで広がっていってそれでもきっと変わらない明日が僕以外の人にはやってくるんだなってそう思ったこの花が咲いているうちにあなたに逢いたかったのに赤い月が僕を照らして世界も薄れゆく中で冥途の土産は何がいいかと誰かに聞かれて手にした花束を握りしめる真っ赤に染まった月を見上げながらただあなたの幸せを願うすっかり枯れてしまった花を持ってあなたに逢いに行く
ありったけの愛で少しだけ足りない優しさを精一杯に表現する明日にもいなくなってしまいそうな笑顔であなたに笑いかけてみる世界の終わりはきっと僕らが思っているよりも速い速度でやってくるからたとえ今日が最期だとしても僕らにとってはこの瞬間が永遠なんだ少し頼りない時の流れに持っているすべてを賭けて占う明日がどうなろうとも後悔しないと思うけどあなたを失う明日が来たら僕はきっとすべてを失ってしまう新しい時代がやって来ても時を止めた部屋の中でそれでも僕らはそこで生き続けるのだろうだから僕は今日も微笑むんだ明日にはいなくなってしまいそうなそんな笑顔でこの瞬間に世界が終わって輝くことなく僕が終わってしまってもすべて受け入れるしかないよこれが今できることのすべて僕が今できることのすべてありったけの愛で少しだけ足りない優しさを精一杯に表現する昨日とっくにいなくなってしまったことに気づきもしない素振りで僕はあなたに笑いかけてみるいつも僕がそうするように輝きの欠けた笑顔であなたに微笑みかけるんだいつでも僕はここにいるのにもう僕はここにはいない僕が注ぐ愛情だって闇よりもずっと深いからあなたには決して見えることはない上手く説明はできないけれど世界が終わる瞬間だってあなたにそうしているだろういつも僕がそうするように緩慢に流れる時の中で色褪せた笑顔で笑ってみるたとえあなたの瞳に映ることがないとしてもありったけの愛で少しだけ足りない優しさを精一杯に表現する昨日の僕にはさようなら明日の僕にもさようならあなたの感じる違和感が突如消えた僕だということにもあなたは気づきもしないだろう
こわれかけた ゆめをだいてそらをとぼう あなたとふたりはれたひのあさも あめのひのよるもないたり わらったり あなたとふたりたとえぼくらの のばしたてがどこにも とどかなくてもどの しゅんかんも しあわせなんだあとになれば もっとわかるだろうからすぎゆく いちびょう いちびょうをだいじにしようと おもうんだはれたひのあさも あめのひのよるもないたり わらったり あなたとふたりこわれかけた ゆめをだいてそらをとぼう あなたとふたり
おじいちゃんが死んでから、20年以上経つが、ちょいちょい姿を見せる僕の記憶の中で===月のな、南極にある氷が溶けるやがさかいそれまでに火星に行かな、助からんぞわしが死んだあとの、何十年も先の話になってしもうけどお前は、まだ生きとる年齢や死ぬがを受け入れられるような歳でもないがやそん時はな、信じられんぐらいの雨が降るがやさかいよく覚えとくがやぞ夏場に40度を平気で超えてくるそんときがサインじゃから忘れんと、覚えとくがやぞいいか、本当に大事なものを見つけたら、決して目を逸らしたらダメやぞ目を逸らしたら他のものに目移りするほしたらな、何が本当に大事なもんかも、わからなくなってしまうがや大事なもんからな、目、逸らしたあと、その目に映るもんは、ぜんぶ嘘やぞほんで、それ信じて生きていくがならそっから先のお前の人生も、ぜんぶが、、、嘘や嘘も百遍言ったら、真実になるわしが満州におった頃、ドイツで誰かがそんなことを言っとったらしいけどな、嘘は、嘘やろ本当みたいに聞えるだけの、、、ただの嘘や嘘の簡単な見分け方、お前に教えたる簡単やぞ完璧な姿をしたものは、ぜんぶ、嘘やそやかて、人間は不完全なイキモノやさかい、完璧な形をしたものには弱いんやだから、それを信じてしまいがちや大事なもんを見失ってしまわんよう本当に大事なものからは、目、逸らしたら駄目やぞ===シングルモルトの海に沈めた南極の氷が解けてゆく音を聴きながら、夜空を見上げてみる遥か彼方にある火星の光がやっと届く闇の中でカラカラと、おじいちゃんが笑ってこころには、信じられないぐらいの雨が降る日々失われてゆく、その、ひとつひとつを数えながら変わらずに大切にしたいものを、そっと胸に抱きしめる
サクラノ ハナビラ チリハジメコノ イッシュンガエイエンミタイニ ツヅケバイイトソウ カンジタイ ボクガイルさくらの はなびら ちりはじめこの いっしゅんがおわるごとに しんでゆくそう かんじている ぼくがいる桜ノ 花ビラ 散リハジメコノ 一瞬ガ今ノ 僕ノ 生キテル証桜の 花びら 散りはじめこの 一瞬が取り戻せない 日々のすべてさようなら サヨナラ sayonara とチッテ ちって 散ッて しまうさようなら と 昨日マデの ぼくgaイマ 眼No前を 散っテ 逝くあのヒトヒラの 花ビラは・・ 僕
すぐそばで桜が咲いていてこのところ昼夜を問わず写真を撮られているけれど誰もわたしには気づかないんだ同じような色をしてこんなに綺麗に咲いているのに今朝になってようやくある男がわたしの写真を撮って何泣いてるの?と声をかける少し陽あたりの悪い場所で咲いた俯き加減のわたしは男に訊いたどこにいくの?と酒を買いにそこまでねと笑う男に泣いているの?と問いかけるとこれ見よがしに派手に散らずにお前のままで咲いていろとだけ言い残して覚束ない足音が遠ざかってゆくまだ朝なのに!と叫んだらもう朝なんだよという声がした
失くしてしまったものは きっと何か とても大切なものありふれた世界の片隅で それも思い出せないままに誰かといても 独りでいてもどこでもぼくは うわのそらいつも不安で仕方がなくて 酒に溺れてみたりして金も時間も無駄にして 別の不安まで無駄に増やしておまえは何をしたかった自分自身に 問いかけて仰ぎ見るのは うわのそらその灰色に いつか見た青空を重ねてみるけどお情けみたいな 生ぬるい太陽が照らすだけあした世界が終わっても ぼくなら そこで笑っているよ傷つく痛みも忘れてね自分を誤魔化しすぎた罰さ自分自身を見失い なかば他人事のようにしてありふれた物語の ありふれた役を演じてるんだいつかの不安も忘れてね 欲しかったものも思い出せずに自分のことすら うわのそら失くしてしまったものは きっと何か とても大切なものありふれた世界を瞳に映す あした世界が終わるとしてもいつでもぼくは うわのそら虚構の世界を創りあげたら ぼくは そこで笑っているよ生ぬるい太陽の 灰色の光に包まれながらー 弾けてゆく泡は、どうしてこんなにも、美しいのだろう ー歌を唄う・・・ 世界のはじまりという名前の歌を誰にも届くことのない歌をあした 終わってしまった世界から愛を込めて・・・
決して叶うことのない恋に破れた雨の日に潤す水を探せない落ちてくる星の数だけわたしの胸は乾くのに海水ばかり口にしてと誰もが呆れているのでしょうね決して叶うことのない恋に破れる運命に生まれたことを許せないガラスの靴で切った踵の傷口がまだ癒えなくて誰かのことを求めてもそこにあなたを重ねることができないよ波に足元をさらわれてわたしはいつも海の底息もできず見る夢の中どこかあなたに似た人を雨降る夜に探してしまう夢の中で目を覚ましまた幻かと絶望してはかたく瞳をとじるたびガラスの靴で切った踵の傷口ばかりが疼くから決して叶うことのない恋に破れる運命に生まれたことを許せない星の光は包むのに冷たく胸を焼くばかりガラスの靴で切った踵の傷口がまだ癒えなくて南瓜の馬車を待っている絶対零度の海の底
壊れた記憶の断片があなたの面影映したままに悲しく微笑みかけるからガラスの破片を胸に抱き鋼の空へと飛び立つけれど移ろう時間の狭間に墜ちる救いを求める声さえ出せず枯れ果てた枝に絡まりながら無様に逆さに吊るされて繰り返し見る短い夢に虚ろな瞳で微睡みながら土にも還れず乾いてしまう迷いの森に囚われたままココロばかりを彷徨わせてはあるはずもない出口を探す ⟳鉛の空に浮かんだままの青ざめた細い三日月が狂ったように回っているよあなたが僕にそうしたように昨日の僕にはさよならしよう明日の僕にもさよならしよう┌─────────────────────────┐ Minatsuki's OS X アプリケーションは応答していません。 プログラムは時間が経てばまた応答する可能性があります。 このプロセスを終了しますか? ┌─────────┐ ┏━━━━━━━━┓ プロセスの終了(E) キャンセル ⇖ └─────────┘ ┗━━━━━━━━┛└─────────────────────────┘
災いの詰まった箱を開けてしまったときあなたは、そこですべてを諦めてしまうのだろうか辛いことが度重なって起こってしまったらあなたは、それを受け入れてしまうのだろうかだったら、肝心なことを見落としているんだと思う最後に残っているのは、、 希望だってこと誰かにとっては都合のいい真実だってそれは、嘘に等しいんだよあなたにとっての真実ならばそれを信じることで、すべては希望に変わるんだでも、誰かを騙してしまったら希望だって泡みたいにね跡形もなく、すべてが弾けて消えてしまうからだから、よそ見なんてしないでねただ真っ直ぐに歩いてゆけばいいんだよ不安じゃないって言い切るくらい強いココロも持ってはないし他人を騙して笑えるような腐ったココロも持ってない不器用なくらいに真っ直ぐに前だけを見て生きてゆくただそれだけで、あなたの未来は変わるから自分のことを疑わないでたとえ、災いの詰まった箱を開けてしまってもどうか決して諦めないで目することのできぬ希望を胸にどうか、いつもみたいにね 無理をしてでも笑ってみせて
バカな夢を見ることができるというそんな自由がある身の丈には合っていないと知りながらもしかしたら 手が届くかもしれないとぼんやりとだが信じることもできる他人にもらった宝くじが当たるぐらいの確率でその夢は 叶うかもしれないけれどそんな夢を見ることができること自体が幸せだなと そう思うところで、、、運命みたいなものって信じてますか?人との出会いは一期一会だってそんなことを言うひともいるけどね出会いって、ぜんぶ運命だと思うんだだから、出会ってくれたすべてのひとにー ありがとう ー今日が最期かもしれないと思いながら毎日を生きられるような人間にいつかなりたいと そう思っていただから 明日の約束はできないけれどいつかどこかで また会えると思う雲の隙間から一筋の光が射せば僕はそれを昇っていくことができるだろう底知れぬ闇へと堕ちてゆく途中にでさえそう思えるのだから きっと僕は幸せ者だ降り積もる雪がやがて消えてしまうように跡形もなく消えゆく宿命だけどー 来世でもどうか 会えますように ー
頭に外れるネジもないはずだけどそれが外れてしまったらどこまでも外れてしまうのだろう外れたところの真ん中で意識がぼんやり笑っているけど全然笑いごとではないんだけどね宇宙の果てまで飛ばされてるのにいつもと同じ場所にいて全然違うと思いながらも普通に働いてたりできるのだから完全に頭がイカれてしまってるでもそれさえも処理してしまう不完全なのに完璧なサイボーグあるはずもないネジが外れてそれをいつまでも探しているんだ明日にでも故郷に帰りたいと思うでも生まれた土地は何千年も前に海の底に沈んでいるから明日になればいつものようになに食わぬ顔をして僕は仕事に出かけるしかない大雪や地震で電車が止まってもバカみたいな顔をして電車が来るのを待つしかない頭のネジが外れているからそれを愚かだなと感じながらもなんだって処理してしまう悲しいぐらいに完璧にまるで他人事のようにして電車が来るのを待ってしまうんだ人身事故のアナウンスが流れても誰かが死んだことは意識しないでただ電車が遅れるとしか認識しないネジが外れてるのに気づかない心の壊れたサイボーク
さほど優しくないくせに誰かに優しくなれるのはあなたのせいかも知れないね今日も一日夜に沈んで僕が生きていられているのはあなたのせいかも知れないねまた新しい年がはじまって去年も終わってしまったけれど微かな希望を持てるのだってあなたのせいかも知れないね夏物のシャツを着てこの冬をやり過ごしてみようかと、そう思う夏までには、きっとまともに生きていられるはずだと、いい聞かせるこころの底でこころの、ずっと奥底でそうやって今日も一日僕は何とか生きていますさほど優しくもないくせにたくさんの言い訳をしながら夏物のシャツを着てバカみたいに笑ってみるんだまた新しい年がはじまって去年も終わってしまったけれど季節外れの装いで叶うかもわからぬ夢を見る季節外れの胸元にハイビスカスの花を咲かせて
真冬の夜空を舞うように真綿の雪が埋め尽くしても微塵の寒さも感じないのは貴方のそばにいるせいね真冬の風に凍てつく頬を貴方の手のひら優しく触れて一瞬の時が過ぎゆく間を無限の愛で刻んでください不安で眠れぬ夜を纏ったわたしの孤独を殺してみせて貴方のうたう子守唄わたしの空に愛を降らせて貴方の不在に震えた胸の心の隙間に降り積もれ貴方のうたう子守唄わたしの空に愛を降らせてその心に繋がる瞬間を無限の言葉で閉じ込めて不安で眠れぬ夜を纏ったわたしの孤独を殺してみせて
うつしよの おうせが かなわぬのならせめて とこよで あいましょうこういんは やのごとく ことばどおりにあっ と いうまに すぎさりますねみまかりたのちに かなえどもあなたと すぐに わかりましょうかぞえきれぬほどの ひかりとかげをほしの またたく まに かさねたことで
品のない衣装で着飾った成金みたいに街は 虚ろに輝いていて夜空に浮かぶ月みたいな顔で嘘臭く わたしに笑いかけてくるすっかり葉の散ってしまった街路樹に巻きついた電飾がバカみたいに点滅していて煌めく通りを行き交う人々は皆 幸せそうな顔をしているその笑い声が通り過ぎてゆくたびわたしは孤独を抱え込み寒さに震えてしまうんだあなたがここにいたならばわたしも ああして笑うのだろう数えきれない彩りで輝く街がどこまでも色褪せてゆくすべてが 遠くにある光そのひとつひとつが精巧に造られた ただの幻すべてが 遠くにある光