父が生きて居た頃

父が単身赴任先から家に戻って来ていて
母は入院していた

学校に行く時、父が
何時に帰ってくる?
と聞いてきた

適当に
何時もの時間
と答えて出かけた私は

その日同級生の家に行き遅くまで帰らなかった。

クリスマスのパーティーをしようということで
皆で集り、楽しくおじゃべりしていたずらでお酒も飲んだ

父に伝えた時間に帰るつもりはなかった。

母は入院中だし
父はたまにしか帰ってこないし

家にいるより友達といる方が楽しかったから。

初めて飲むブルーハワイは美味しくはなかったけど、悪い事をしている感覚は私をいい気にさせて居た。

すっかりよっぱらって途中で具合悪くなったりして

真冬の道をふらふら

帰ったのは22時過ぎ。

帰ると、
テーブルにはナスの天ぷらや忙しい父が私達のために用意してくれた沢山の手作りの料理が冷めて並んで居た

ナスの天ぷらは私が好きなもの

一口つまんだ冷めた天ぷらは油っぽかった。

…あの時私は父にちゃんと謝ったのだろうか。

覚えていない。

親の愛情の深さは
周りにある事に目を奪われたり
自分の価値観に頼り始めると
途端にわからなくなり、

親との約束は他の人との約束に比べ、
しばし、1番最初に破る約束にしてしまう。

私の為に命をも投げ出してくれるであろう唯一の存在である親(主)の愛は、生まれた時からあまりにもあたり前に受け取っていて、

親子なんだから許されるはずだという気持ちが
どこかにあって、

相手の気持ちを思いやる事を後回しにしてしまう。

十字架につけられたイエス様を想う時

私は何時もこの時の父を思い出す。

実際には見ていないはずの

家で美味しい温かい料理を並べる父の姿が浮かんで胸が痛くなる。

イエス様は今この時も
あの時の父の様に私のために美味しいご馳走と暖かい場所を用意してくださっている。

この愛を一番に覚えて受けている愛や繰り返し犯す小さな罪にも敏感でいようと想う。

マタイ6:8

だから、彼らのまねをするな。あなたがたの父なる神は、求めない先から、あなたがたに必要なものはご存じなのである

ヨハネ3:16

神は、実に、そのひとり子をお与えになったほどに、世を愛された。それは御子を信じる者が、ひとりとして滅びることなく、永遠のいのちを持つためである。
祈りを持って戦う

母の病に癒しを

家族に救いを

大切な友達のガンに適切な治療を

愛する人の死を受け入れる途中の人々に慰めを

私の心を支配するプライドと自己中心の思いが砕かれ恐れるから解放される様に

罪が明らかになり悔ひ改めと赦しが成し遂げられるように

主が私の人生の舵を取られるように

その声に聞き従う者と変えられるように

祈るものと成るように