アメリカで子どものスポーツに関わったことのある人なら、きっと一度は経験があるはず。そう、「ボランティア当番」のお知らせ。
息子(7歳)と娘(6歳)は、今「コーチズピッチ」というコーチが投げるタイプの野球リーグに参加中。
ホッケーやサッカーでもよくあるけど、こういう子どもスポーツの現場では親たちがスコアボードを担当したり、子どもたちのスナックを準備したり、受付をしたり…と、何かしらのボランティアが求められる。
この2年間、ボランティアは「やりたい人がサインアップする」スタイルだったので、英語&人がちょっと苦手な私は毎回そっとスルーしていた(笑)。何とか逃げ続けてきた…。
しかし、今回はそうはいかなかった。
このリーグ、なんと「売店でホットドッグやプレッツェルを売る当番が、親1人につき2回義務」とのこと。気づけば、私の名前がしっかりリストに書かれていた。
「…終わった」と思った。
英語での接客、他の親とのコミュニケーション、お金のやりとり…。怖すぎる。
しかも夫は野球のアシスタントコーチなので手伝ってもらえない。
「もうアメリカ生活14年目なのに、こんなことも怖がってる自分って…」と軽く自己嫌悪しつつも、「ここで逃げたら一生できない!」と覚悟を決め、売店デビュー。
そして当日。
一人目のお客さん、まさかのプレッツェル注文。
テンパった私は、作り置きがあるのを忘れて新たに作り始め、モタモタ。途中で「あれ?そういえば出来てるのあったじゃん!」と気づく(笑)。
さらにお釣り計算でもプチパニック。手が震えてうまく数えられない。
でもその時、目の前のお客さんが一言。
「It's okay. Take a deep breath.(大丈夫、深呼吸して)」
…優しい(涙)。
その一言に救われ、どうにかこうにか最初の販売を終え、その後も2回の売店当番をやり遂げた。
日本語だったら、注文もお釣りも余裕だったのに。ここはアメリカ。言葉も文化も違う場所。
それでも、「できた」。ほんの少しだけど、一歩前に進めた自分がいる。
誰かに「よく頑張ったね」って言ってほしい。
だから、ここで自分に言わせて。
「本当によく頑張った!!!」