1983年、アメリカの学者ベンジャミン・リベットが行ったリベットの実験というものがある。
かなり有名なので、ネットで検索すれば出てくるが、脳に電極をつけて手首を曲げてもらう動作をしてもらう。
手首を曲げるとき、それは脳から筋肉へと指令が伝わる。その時、脳につけた電極から電流が流れる。それを準備電位という。
そして、自分で手首を曲げようと意識した瞬間にボタンを押してもらう。
実験の結果、自分が手首を曲げようと思う前に、準備電位が発生していたのだ。
つまり、
脳に準備電位が発生する。→0.35秒後 手首を曲げようと思う。→0.25秒後 実際に手首が曲がる。
ということは準備電位が発生して0.5秒後に手首を曲げたことになる。
そして、曲げようと意志決定したのは、準備電位が発生してから0.35秒後であった。
これって、おかしいことである。
私たちの感覚では、
手首を曲げようと思う。→脳に準備電位が発生する。→実際に手首が曲がる。
という感じなのだが・・・・しかし、それは錯覚だった。
この実験により、私たちの自由意志より先立つ何かがあるということが証明されてしまった。
ただ、自由意志がないわけではない。脳に準備電位が発生して0.35秒後には、手首を曲げないという選択もできることが実験で証明されたからだ。
スピリチュアル的に解釈すると、私たちは自分で何かを決定しているのではなく、あらかじめそうなるように運命が定められていることになる。ヨガでいうところのカルマである。ただ、私たちはそれに対して抗うこともできる。
あらゆる行動はグナが行う。利己主義に迷う者は「私が行為者である」と考える。(バガヴァッド・ギーター)