世間一般ではお盆休みで、帰省や旅行など、おもいおもいの連休を過ごしておりましょうか??


日本人のほとんどの方の御先祖はどこかの「お墓」に入っていると思います。そして、そのお墓を管理しているのは大体どこかの宗派の寺だとおもいます。

このお盆の行事からして、日本人の多くは無宗教ではないのがわかります。すくなくても仏教による先祖供養をされているはずです。


そして、我々日蓮正宗も、もちろんお盆というのは特別な時でもあります!!


毎日がお盆!!という意識で先祖供養をしている私たちですが、お盆としての意味はまた違ったものがあります!!



『妙教』H21.8月号より絵文字

 「お盆」というのは「うらぼん」のことで、これはサンスクリット語の「ウランバナ」の音を写して漢字では「盂蘭盆」と書きます。ですから「うらぼん」と言いますが「おもてぼん」というのはありません。
 そして盂蘭とは〈逆さづり〉という意味で、盆とは、その逆さづりになった者を救う器という意味です。
 盂蘭盆は盂蘭盆経というお経に出てくる話が基になっていますが、古い時代の日本では一月と七月が先祖の霊を祀る行事が行なわれていたそうです。
 また儒教では七月十五日を「中元」として、一日中、庭先で火を焚き、罪を懺悔した日ともいわれ、また、父母、年寄りなどに尽くす日だったともいわれています。
 世間の学者さんの間では、盂蘭盆経、日本の先祖崇拝、儒教の中元、この三つが混ざって現在のお盆の姿になったと考えられているそうです。

 日蓮正宗の「お盆」は、日蓮大聖人の教えに基づいて行なわれています。『盂蘭盆御書』(御書1374)に示されたお話を要約してみましょう。
 お釈迦様の弟子の中に目連尊者という、とても優れた神通力(超能力のようなもの)を持ったお弟子がいました。この目連尊者は、幼い時、母に死に別れたので、母が生きていた時に孝行ができなかったことを大変残念に思い、それを何よりも悲しく思っていました


 そこで母の様子を知りたくて、神通力を使ってあらゆる世界を見渡したところ、尊者の母は、生前、仏様への供養を惜しんだ罪によって、死後、餓鬼道という苦しみの世界に堕ち、無惨な姿で苦しんでいました
 目連尊者は、さっそく、神通力で食物を送って母を救おうとしましたが、なぜか食物は火に変わって燃えあがり、それを消そうとして注いだ水も油になって、火はますます燃えあがり、母は、悲鳴をあげて泣き叫びます。
 自分の力ではどうすることもできないことを知った目連尊者は、いそいでお釈迦様のところへ行き、母を救う方法を教えてもらいました。
 

お釈迦様は、「目連よ、お前の母は、自分の欲ばかりに目がくらみ、死んだ後までも苦しまなければならないのです。これを因果応報といいます。今は、お前が一日も早く仏の正しい道を悟ることです。だが、さし当たり、たくさんのごちそうを用意して、十方の聖僧を招いて供養しなさい。そうすれば、母を餓鬼道から救い出すことができるだろう」と静かにおっしゃいました。

 目連尊者は、その教えどおりにして、はじめて母を餓鬼道の苦しみから救うことができました。
 さて、目連尊者が神通力で母を救えなかった理由は、目連尊者が使った神通力が、小乗教という劣った教えの悟りによって得たものだったからです。そして、お釈迦様の教えによって母親を餓鬼道から救い出すことができたのですが、それは、ごく短い間、餓鬼道から出してあげたということに過ぎなかったのです。

 日蓮大聖人は、
「目連が色身は父母の遺体なり。目連が色心、仏になりしかば父母の身も又仏になりぬ」(盂蘭盆御書・御書1376)
とおっしゃっています。
 目連尊者が、後に法華経を信じて南無妙法蓮華経と唱え本当の悟りを得た時に、ようやくその功徳によって、父母も成仏することができたのです。
 日蓮正宗では、常盆・常彼岸といって、毎日がお盆やお彼岸と同じであると心得て、先祖の供養を忘れずに行なっていくことを教えています。
 

そして特に「盂蘭盆会」という特別な法要日を設けて、先祖の供養と同時に、ご信徒一人ひとりにしっかりとした親孝行の心構えをもってもらい、さらに、間違った教えで盂蘭盆会を行なっている人々に、正しい先祖供養の方法があることを知ってもらうようにしています。

 私たちは、御本尊様のもとに、まず自分自身が成仏の功徳を得ることが大事であり、その功徳を先祖に廻してあげる(これを回向といいます)ことこそ、本当の盂蘭盆会・先祖供養なのです。
 そして、今の時代においては、日蓮大聖人の教えの通りに、正しい盂蘭盆会を行なっているのは日蓮正宗だけだということを知って下さい。
(H21.8月号 第203号78㌻ 転載)


と教えられています。

釈迦の時代からもちろんあった考え方です!!


自分が成仏することが親の成仏であり、先祖を正しく供養することが自分の成仏になり、しいては自分の親の成仏にもなるという考えです!


何度も言いますが、我々が今ここにいるのは色々な意味で先祖のおかげであります。そして、自分を産んでくれ、育ててくれた親のおかげでもあります。

よって、毎日のように先祖供養をして、毎日のように親孝行をしなさい!!というのを、盂蘭盆の時にしかっり胸に刻まないといけません!!


目連尊師は、親が救われた時によろこんで躍ったという~


これを今日の「盆踊り」という説もある。


毎年この日(終戦記念日)に、戦争のつらさを反省し平和を誓うように、この盂蘭盆で先祖供養と親孝行をあらためて考えさせてくれます!!


みなさんも正しく先祖供養・親孝行をしてこのお盆をすごしてみてはいかがでしょう??


まあ~そ~ゆ~こっちゃ!!