玻璃の花 | みなもの会

みなもの会

北海道の日本画家・中野邦昭先生の主宰する日本画の会「みなもの会」と会員、中野先生の教え子の方々の活動を中心にご紹介しています。

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上の画像は、今開催中の第17回みなもの会新春展に出品している、私の拙い絵の制作過程で撮影したものです。

岩絵具で花を描くときには、花色の発色を良くするため、必ず胡粉という白い絵の具で下塗りをします。
「片ぼかし」という基本技法で、胡粉を花びらの形にぼかしつつのばして描かれる、白一色の花。
実は私は、この工程で現れる花が、日本画を習い始めた頃からとても好きなのです。

私の描いたものはまだまだ拙いのですが、お上手な方がお描きになった片ぼかしの花は、透明感と風情があって、まるでガラス細工のようです。

まだ色も蕊も入らない、絵が出来上がった時には消えてしまっている、作品展でご覧になる方々の目には決して触れることのない、幻の玻璃の花……。

この花を見られることは、日本画を習う楽しみの一つです。

皆さまもこの花に出会いに、日本画の世界を、ちらりとでも覗いてご覧になりませんか?:)