~みんな転校生!~
学校に着いた私たちはそのまま校長室へ直行となった。
校長室なんてこの学校に通うようになって初めてだよ・・・。
校長室には校長先生と教頭先生がいた。
「まさか私の代で七精を迎えることになるとは・・・しかし七精が現れたということは、妖怪たちが活発に活動を始めたということだ。君たちには是非この町を守ってもらいたい。」
「は・・・はい。」
なんか流れで返事をしてしまった。
「それぞれのクラスについては教頭先生から説明してもらう。」
教頭先生の話で、ラミちゃんフウちゃんモモちゃんは一年のクラス、レイさんスイさんは私と同じ学年で、エンさんとセキさんは三年生に編入となった。
・・・まあ予想通りか。
「そうだ、教室へ向かう前に一つお願いがある。」
校長先生のお願い・・・何だろう?
「・・・なんですか?」
「記念写真・・・いいかな?」
・・・私の周りの大人って。
教室。
レイさんは私のクラスの転校生として入ってきた。
先生に紹介されみんなの前に立つレイさん。
「初めまして、レイと申します。今はアカネさまのお宅にご厄介になっております。どうぞよろしくお願いいたします。」
深々と頭を下げるレイさん。
もちろんクラスのみんなは大歓迎だけど、とくに男子の歓迎ぶりは尋常じゃない。
「しばらくは転校生フェスティバルだね、こりゃ。」
紗枝の一言。
「うん・・・。」
後ろから、耕太も声を掛けてきた。
「なんだよ、お前あんな可愛い知り合いいたの今まで隠してたのか!?くそー薄情者として俺のブラックリストにお前の名前が載るぜ!」
わけの分からん興奮の仕方するな・・・。
てか、あんたもレイさんが気になるわけね。
・・・ふーん。
紗枝とは反対隣に座っているクラス委員長の秋坂くんがレイさんに席を譲ると言ってくれた。
まだ学校のことを知らないから私の側の方が安心だろうと気を遣ってくれたのだ。さっきから興奮してる後ろの馬鹿とは人間の出来が違うなあ。
「アカネさま、学校でもよろしくお願いします。」
「あ、うん。」
「知り合いって・・・従属関係みたいだな。あんた家でこの子達とどんな生活してるんだ?」
紗枝は妙な誤解をしているようだ。
~つづく~