あの子は大きな荷物をそれなりに重そうに抱えながらやってきてね
僕はあの子が大好きなんだ
潰れたヒヨコの様に笑う顔も
言葉を慎重に選びながら話す時の
困った様に宙を見上げるクセも
結果としてあの子は僕に
緊張を取り払い 安眠を与えてくれて
なので僕はあの子に食事とお酒を与えた
あの子はシンプルな言葉を好み
難しい事は言わずに
貝の様に大きい瞳からはその瞳に
見合っただけの大きい涙を毎晩流す
それでもパキパキに荒れた指で4弦を
奏でる姿はとても逞しく
長い腕を充分に使って展望を示してる
あの子は布団の事を繭と呼び
夜は繭に包まれて栄養をもらい
朝には元気になって繭を剥ぎ捨て羽ばたけるそうだ
黒いネコが右側に寄り添い
可愛らしい花が背中から支えている
また来た時と同じように大きな荷物をそれなりに重そうに抱えて帰っていった
きっと今の今も 僕の大好きなあの子は今日もヘラヘラと色んなモノを抱えて笑ってると思うんだ。
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