2013シーズン序盤予想メンバー
野手オーダー
1,中 陽岱鋼
2,ニ 西川
3,三 小谷野
4,左 中田
5,一 稲葉
6,指 アブレイユ
7,遊 大引
8,右 杉谷
9,捕 鶴岡
控え
捕 大野
内 ニ岡、ホフパワー、中島
外 大谷、赤田
故障中
金子
その他の選手
中嶋、近藤、飯山、岩舘、今浪、鵜久森、村田
今オフに田中がジャイアンツマイナーへ、糸井が電撃トレードでオリックスへと移籍。この二人がいなくなったため、今期の打線の弱体化は免れない。非常に問題なのは、二人が移籍したことではなく、その二人にとって代わる選手が出てきていない点である。セカンドの定位置争いはどの選手も、帯に短し襷に長しといった状況であり、ライトの定位置も鵜久森がいまいちな結果で、予想布陣は杉谷にした。鵜久森の長打力はだれしも認める点であり、また開幕一軍に入っていることから、選手の入れ替えがある2カード目までの開幕3連戦の内に、結果を残しておきたい。
この西川と杉谷の二人合わせても、下手をしたら田中一人分程度の成績にしかならない可能性もある。他の選手がカバーするにしても、オープン戦好調の新外国人アブレイユは明るい材料だが、それ以外には昨季大不振の小谷野と、中田の確実性が多少改善されているか程度しか上澄みがなく、むしろ、昨季打撃成績がキャリアハイだった鶴岡と41歳と高齢の稲葉の成績は下降する可能性が高く、カバーどころか揃って足を引っ張ることにもなりかねない。特に稲葉はWBCでかなり直球に振り遅れるシーンが目立ち、調整不足であるならいいが、単純に能力の衰えが原因である場合、第二の小笠原となる危険性もある。今後の成績に要注目である。
ただ、選手層自体は比較的厚い。控えにニ岡、ホフパワーがおり、左右の代打要員としてはこれ以上ない。また、糸井放出によって、日本ハムは抜け目なく大引と赤田を獲得しており、特に大引は選手生活の晩年に入った金子の後釜として最適な人材で、今後5年間ショートのレギュラーを務められる選手が加入したのは大きい。
最後に大谷についてだが、オープン戦では積極的にライトで起用されたものの、2軍で投手をやりつつ1軍の試合に打者として出るのは体力的に容易ではなく、また打者としての実力も1軍レベルであるかどうかは疑問符が付く。開幕戦はスタメン濃厚だが、いずれはベンチに落ち着くと思われる。とはいえ、過去になく魅力的な選手であることは間違いなく、体作りがしっかりしてきた2,3年後に、先発ローテを守り、休養日にライトなりDHなりでラインナップに名を連ねるという全く新しい野球選手が誕生するのも見たいところではある。
投手オーダー
先発
1 武田勝
2 ウルフ
3 谷本
4 吉川
5 木佐貫
6 多田野
中継ぎ
増井、宮西、モルケン、森内、石井、根本
抑え
武田久
故障中
ケッペル、斎藤
その他の選手
榊原、乾、矢貫、中村
投手陣も全体的に層が薄い。先発陣は、ケッペルの復帰遅れと斎藤の故障離脱が痛い。武田勝、ウルフ、木佐貫は信頼できるものの、吉川は故障明けなため、慎重な起用が求められ、谷本と多田野については、フルシーズンの実績がなく、多くは期待しないほうが賢明である。現状先発陣の頭数はギリギリの状態で、木佐貫を獲得していなかったらどうなっていたか考えるのも恐ろしい。日本ハムのフロントは補強ポイントを的確に把握しているといえる。ダルビッシュ2世と期待を受ける中村は、ノーコン病完治までもう少しかかりそうか。
中継ぎ陣も、増井、宮西、武田久の3人はしっかりしてるものの、彼ら以外の選手が物足りない。ただ中継ぎに関しては楽しみな若手が2軍に多いため、彼らの奮起を期待したい。
まとめ
優勝は厳しい。野手陣は打力低下、投手陣は層の薄さが要因である。CS争いには絡むが、故障者続出など予定外の事態が起こった場合、4位程度に終わる可能性も十分ある。ただ、日本ハムは戦力補強、若手育成が非常に上手な球団であるため、来期以降に期待は持てる。
また、将来的に大谷が先発ローテに入る場合、首脳陣が打者としての調整が投手活動の妨げになると判断した場合、それでも大谷の意思を尊重するのか、首脳陣の判断が問われることになりそうである。