タイ古式マッサージでは、

２人でするヨガと呼ばれるように、

凝っている筋肉をほぐしたりするだけでなく、

多少アクロロバティックな体勢で、

普段の生活ではあんまり使わない筋肉を

伸ばしてみたりする手技がたくさんあります。

ぐーっと、からだを伸ばしたりするときに、

からだからポキポキっという音を鳴らしてしまう方、

多いですよね。

わたし自身も施術しながら、

自分のからだからポキポキ鳴らしてしまいます。

お客様でも、

このストレッチのときの「ポキポキ」が、

タイ古式マッサージらしくって、たまらなく好き！

っておっしゃる方がよくいます。

「これって、いったい何の音？！」

って思ったことないですか？？

それはね、

「関節が動くときに発生する、気泡が破裂している音」

なんです。

いやいや、気泡っていうより、

もっと鈍い音がしますよって、

言われるかもしれません。

音は、からだの内部、関節の内部で起きているので、

骨や皮膚などを伝わって、

わたし達の耳に聞こえるときには、

あんな鈍い音になります。

その音を発生させているもと、「関節」とは、

２つの骨が連結している部分のことで、

それぞれの骨は、

靭帯に覆われた「関節包」という袋で包まれていて、

２つの骨に少しの隙間があります。

「関節包」という袋の中には、栄養分を含んだ液体で、

関節を動かすときの潤滑油となる「骨液」が

入ってるんですが、

関節を曲げるときには、

片側の関節包が広がり、

もう片側の関節包は狭まることで、

気体が発生するんです。

イメージがわきましたか？

では、

ポキポキと音が鳴るのは、

いいことなのか？

それとも悪いことなのか？

マッサージ中に、自分のからだから鳴るポキポキを聞いて、

あ～ほぐしてもらってるなァって、

感じる方も多いかもしれません。

逆に鳴らないと、

ちょっとちゃんとほぐしてもらってないような、

不満足な気分なるという方も…。

実際に、ポキっと鳴ったときには、

爽快感やスッキリ感がして、

一時的に血行もよくなり、

骨液内の二酸化炭素や疲労物質が運び去られるので、

何ともいえないスッキリ感があります。

ポキポキ鳴ってしまうのは、

「運動不足だね」とか、

「歳をとったせいだよ」とか、

「ポキポキ鳴らしてると骨が太くなるよ」とか、

いろんなことを言われたりしますね。

筋肉を動かした際に、

自然にポキポキ鳴ってしまうのは

問題ないんですが、

おもしろがって、

わざと音の鳴りやすい部分だけ鳴らしてみたり、

ポキッとならす瞬間の、あの一時的な爽快感のために、

音を鳴らすことがクセになってしまうのは、

実は「ダメ」です。

タイ古式マッサージ師や、整体師さんは、

施術する部位を見極めてやっています。

音が鳴れば、筋肉がほぐされている

という訳ではないんです。

自分で音の鳴りやすい部位だけをやろうとして、

筋肉にムリな力をかけたりすると、

関節にダメージを与えてしまったり、

骨や靭帯が傷つけられることで、

骨が修復しようとし、修復のため、

軟骨が増殖し、

それが、

いずれは神経を圧迫させる原因になります。

音は、関節のまわりの筋肉の緊張が緩和されると、

鳴りにくくなります。

マッサージを受けながら、

「昔はこんなにポキポキ鳴らなかったのに」と、

自分のからだから発する音に

ビックリされる方も多いですが、

「もしかしたら、最近、

筋肉に負担がかかっているのかも。」

って、気づいてもらうための、

からだからのサインだと

思ってもらえればいいと思います。

みなみ

からだがポキポキ鳴る。