先日の美・JAPON
川俣シルク、世界一軽い布を使い
世界初の能楽堂足袋で舞うバレエ。

この布は、生きていました。

脚本家の藤重さんの
「はごろも自体が踊り、風に吹かれ、切なく飛んでゆくような、水中で布が動くような、そんな舞を見たい。泣かせてくれ!」
との、ご要望と、

デザイナーの小林栄子さんからの
「しとやかに、美しく。
あまり動き回らず ゆったりと しなやかに 情緒的に。
能楽堂というあらゆる物を削ぎ落とした日本美の極みをどう使いこなすか?」
との、ご要望、

ええ。イメージは湧きますし
おっしゃることは分かります。

が!しかし、
足袋!!!!

足袋であるだけで、踊りが不自由に....
右から左には行けない。
足で踏み込むことが不可能なので
まずそこで悩みました。

しかし、足袋なんて平気!
と、言いたくて。足袋なんて平気!
と、言いましたが、実は焦りました。笑

そして衣装が長く、踏んでしまうので
上下には体を動かせない。
と、いうことは、布の高さが客席からあまり変わらない恐れが💦

そしてさらに一番苦戦したのは
今まで出逢ったこともないほどに
軽やかな川俣シルクの布を持って踊ること。

この布は、操作しようとすれば
操作しようとした動きをし、

心を込めなければ
心を込めない動きをし、

見事にダンサーの心の状態を表現する魔法の布でした。

私が動いたようには、ダンサーは動けない。
また逆もあり。

振付けのレパートリーを探すのが本当に大変で
でも、この条件だから出来ない、とかいう、くだらない言い訳を絶対したくなかったので。笑

ダンサーと二人三脚、
歯を食いしばり、笑
毎日試行錯誤でした。

バレエは西洋のものです。
西洋といえばキリスト教が多く
両手を天に広げ高くジャンプし
空を飛ぶような動きが多い。

そんなバレエで振付け
1回目のリハでビックリ。

能楽堂と全く合わない😨
布はベターっとなり
全く観れたものじゃありませんでした。😓

能楽堂に暴れに行ったのかーい👋
と、かなり焦りました。

能楽堂という場所も恐ろしく
その人の心の状態や魂の姿がそのまま見えてしまう場所でした。

オーバーなことや、見せかけなんか全くきかない。

日本文化に寄り添ったバレエや
日本舞踊について更に研究を始めました。

布の動きについても、水族館のクラゲをみたり、水中の布の動きを研究したり、実際布を風になびかせたりしながら、

実は夢にも毎日出る程、
実際夢にも出てきて
この期間中は布に呪われていました😂

でも、この経験をキッカケに
日本文化とバレエ
日本人にしかできないバレエ
という幅が広がり、
私にとってとても貴重で人生の宝となる経験をさせて頂きました。

長くなるので
とりあえずここまで。笑✨

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ミナバレエスクール
原田実奈です。

ご縁あり、脚本家の藤重さんからお声掛け頂き
美・JAPONのファッションショーにて
小粥美月が青のはごろもの精を演じ
振り付けを原田実奈で担当させて頂きました。

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