オバマ大統領が、アメリカ現職大統領として初めて広島に訪問しました。


核兵器を使用した唯一の国であるアメリカの大統領が、原爆被爆地である広島に、歴史的訪問です。


戦後71年という月日は、あまりにも長すぎます。

被爆者の方や遺族の方々が、謝罪は求めずに訪問を受け入れる姿勢を見せていました。

謝罪してほしいとか、もっと早く来て欲しかった、なんて恨みがましい事は言わずに。

もちろん本音としては謝罪してほしいはずですが、謝罪要求が訪問の妨げにならないように苦渋の選択だったようです。

まず爆心地の現場に来てほしい、原爆の惨状を見てほしいという願いがこもっていました。

許しがたい罪を許して、受け入れる姿勢を見せた被爆者の方々は素晴らしいと思います。

スピーチでは謝罪の言葉や、原爆投下の是非についての言及はありませんでした。

被爆者の方に歩み寄って会話をし、涙ぐんだ被爆者の方をハグする姿は感動的で、涙が出ました。

核兵器廃絶への具体性がないとか、アメリカの責任に触れていないとか、任期終了間際の功績作りとか。

ネガティブな意見もありますが、核なき世界への出発点として、大きな意味のある訪問だったと思います。

トランプ氏では実現しなかったと思います。

オバマ大統領が今までで訪問できなかったのは、国内事情を配慮してのことです。

アメリカ国内には、原爆投下が戦争を早期に終わらせ、多くの人命を救ったとする、原爆投下を妥当とする考えが根強くあります。

原爆投下を正当化するアメリカでは、広島訪問自体を謝罪と受け止める見方もあり、慎重にならざるをえなかったようです。

オバマ大統領のスピーチを聞いて、いろいろ考えました。

悲劇を繰り返さないために歴史を知ること、恨んでも何も解決しないこと、罪を認めること、人を許すこと。

過去の過ちに目を背けず、現在を見つめ直し、未来に繋げる。

アメリカを始め、世界の国々が核兵器廃絶の実現に向けて、対話を進めてほしいです。

核なき世界への一歩となりますように☆