「ナオミとカナコ」の最終回を見ました。

 

奥田英朗氏の小説が原作で、好きな作家さんなので第1話から見ていました。

 

DV夫を殺め埋めるシーン、達郎の姉陽子と探偵の追跡、計画の綻び、林さんと加奈子の関係、李社長はどこまで気づいているのか、無事出国できるのか、ドキドキハラハラの連続でした。

 

直美の出国手続きの時が一番緊迫していて、ドキドキのマックスでした。

 

逃げ切ってほしい、手に汗握って主人公を応援する気持ち。

 

自分だったら絶対捕まりたくない、犯罪者に感情移入した身勝手な気持ち。

 

殺人を犯して逃げてバンザイなんてあり得ない、視聴者目線のクールな気持ち。

 

結末は視聴者の判断にお任せという、モヤモヤの終わり方でした。

 

果たして2人は逃げ切れたのか、逮捕されたのか。

 

私は陽子の表情とサイレンの音から、出国手続きはできたものの逮捕されたと解釈しました。

 

現実的には逮捕状が出ていれば離陸を止められるでしょうし、中国入国時に強制送還になるでしょうし。


二人の晴れやかな笑顔、出国手続きの時には着ていたコートを脱いでいた、到着ロビーを歩いていた、2桁ゲートは上海の空港(羽田は3桁)などから、無事出国して上海に逃亡できたという解釈もあるようです。

 

フィクションのドラマとは言え、夫を殺して逃げ切ってハッピーとはいきません。

 

犯罪を犯して自由を手に入れて自己実現するなんて、賛成も肯定もできません。

 

かといって、自由になって新たな一歩を踏み出して、友情を深めた2人の逮捕シーンを描くのも興ざめです。

 

サスペンスとしては曖昧な結末ですが、原作を損なわないようにしつつ、クレームを回避した、仕方のない終わり方だったと思います。


広末涼子さんも内田有紀さんも、魅力的できちんと演技できる女優さんです。

 

お二人がとにかく美しくて、衣装やインテリアにも興味を持って見ていました。

 

ただ、主役の2人よりも印象に残ったのは吉田羊さん演じる姉陽子と、高畑淳子さん演じる華僑の李社長でした。

 

吉田羊さんの鬼気迫る演技と、高畑淳子さんの強烈なキャラクターが勝っていました。

 

パンダの耳当てがあんなに似合う女優さんは他にいません。

あの口調が離れなくて、真似したくて、完全に李社長ロスです。

李社長主役のスピンオフや続編がアリソウナコトデスネ。

 

ツイッターやインスタに役名のアカウントができていて、番組とは直接関係ないようですがこちらも楽しめました。

 

改めて原作を読もうと思います☆