読んだ本を忘れないようにメモしている読書メモのコーナー。たぶん受容ゼロだけど、気にせず備忘録と趣味を兼ねてこっそり書いています。
今回は、病弱な若だんなと彼を取り巻く妖怪たちのへんてこな日常を描いたしゃばけシリーズ

●畠中恵『しゃばけ』
舞台は江戸日本橋。主人公は薬種問屋の若だんなで、生まれつき病弱なため寝込んでばかり。そんな若だんなの周りには妖怪たちがたくさんいます。心配性で過保護な兄や、佐助と仁吉は犬神と白沢という妖怪で、若だんなが咳をひとつしようものなら飛んできて布団に放り込み、何日も部屋から出してもらえないほどの甘やかしぶり。
そんな若だんなが妖(あやかし)たちにも内緒でこっそり外出した夜、人斬りの現場に遭遇します。事なきを得た若だんなでしたが、その後次々と薬屋ばかりが襲われ殺されていく事件が起きます。どうも気になる若だんなが妖たちに聞き込みをさせると、どうやら下手人(犯人)の狙いは若だんなだと分かってきて…。
ミシ、ギシと家で音をさせる小鬼、家鳴(やなり)。百年以上使われた道具に魂が宿って生まれるつくも神、屏風のぞきなど奇妙で愉快な妖怪たちが、寝込みがちで出かけられない若だんなのかわりにあちこちで活躍していく様子はテンポも良くてドンドン読み進めてしまいます。
人斬りの狙いは?という謎解きの他に、若だんなの周りに妖怪がたくさんいる理由や若だんなが病弱なわけも明らかになります。愛すべきキャラクターばかりでとにかく楽しい一冊。難しく考えなくてよい、娯楽作品といった感じでしょうか。
●『ぬしさまへ』
しゃばけシリーズのファンになってしまい、すぐに第二段を入手。こちらは短編集になっています。
・若だんなの過保護な兄や、仁吉(もちろん妖怪)はたいそう男前なので道を歩けば恋文をどっさりもらってきます。が、当の本人は若だんなの心配にしか興味がありません。ところがそんな仁吉に恋文を書いた娘が殺され、その疑いが仁吉に…。「ぬしさまへ」
・若だんなと幼なじみである和菓子屋の栄吉は菓子作りが絶望的に苦手で、彼の作る大福はとにかく不味い。そんな栄吉の大福を食べたご隠居が突然亡くなってしまい…。幼なじみの名誉のために、若だんなが真相に迫るストーリー「栄吉の菓子」
・モテモテだけど、誰にも興味を示さないクールな仁吉。そんな彼の苦い失恋の思い出話を描く「仁吉の想い人」
・若だんなの腹違いの兄、松之助が若だんなと出会うまでの葛藤の日々を、松之助の目線から描く「空のビードロ」
などなど。短編なのでとても読みやすく、お馴染みの登場人物の過去の話が出てくるのでとても楽しいです。
特にイケメン妖怪の仁吉の過去の話を読んでいると、彼がなぜ若だんなのもとへやって来て甘やかすようになったのかが分かるので、あぁなるほど!と。
病弱な若だんなと過保護な兄やという関係性も相変わらず。愛すべきキャラクターをこれだけ書けるなんて、すごいなぁ…。少し古い作品ですが、すっかりこのシリーズのファンです。
今回は、病弱な若だんなと彼を取り巻く妖怪たちのへんてこな日常を描いたしゃばけシリーズ

●畠中恵『しゃばけ』
舞台は江戸日本橋。主人公は薬種問屋の若だんなで、生まれつき病弱なため寝込んでばかり。そんな若だんなの周りには妖怪たちがたくさんいます。心配性で過保護な兄や、佐助と仁吉は犬神と白沢という妖怪で、若だんなが咳をひとつしようものなら飛んできて布団に放り込み、何日も部屋から出してもらえないほどの甘やかしぶり。
そんな若だんなが妖(あやかし)たちにも内緒でこっそり外出した夜、人斬りの現場に遭遇します。事なきを得た若だんなでしたが、その後次々と薬屋ばかりが襲われ殺されていく事件が起きます。どうも気になる若だんなが妖たちに聞き込みをさせると、どうやら下手人(犯人)の狙いは若だんなだと分かってきて…。
ミシ、ギシと家で音をさせる小鬼、家鳴(やなり)。百年以上使われた道具に魂が宿って生まれるつくも神、屏風のぞきなど奇妙で愉快な妖怪たちが、寝込みがちで出かけられない若だんなのかわりにあちこちで活躍していく様子はテンポも良くてドンドン読み進めてしまいます。
人斬りの狙いは?という謎解きの他に、若だんなの周りに妖怪がたくさんいる理由や若だんなが病弱なわけも明らかになります。愛すべきキャラクターばかりでとにかく楽しい一冊。難しく考えなくてよい、娯楽作品といった感じでしょうか。
●『ぬしさまへ』
しゃばけシリーズのファンになってしまい、すぐに第二段を入手。こちらは短編集になっています。
・若だんなの過保護な兄や、仁吉(もちろん妖怪)はたいそう男前なので道を歩けば恋文をどっさりもらってきます。が、当の本人は若だんなの心配にしか興味がありません。ところがそんな仁吉に恋文を書いた娘が殺され、その疑いが仁吉に…。「ぬしさまへ」
・若だんなと幼なじみである和菓子屋の栄吉は菓子作りが絶望的に苦手で、彼の作る大福はとにかく不味い。そんな栄吉の大福を食べたご隠居が突然亡くなってしまい…。幼なじみの名誉のために、若だんなが真相に迫るストーリー「栄吉の菓子」
・モテモテだけど、誰にも興味を示さないクールな仁吉。そんな彼の苦い失恋の思い出話を描く「仁吉の想い人」
・若だんなの腹違いの兄、松之助が若だんなと出会うまでの葛藤の日々を、松之助の目線から描く「空のビードロ」
などなど。短編なのでとても読みやすく、お馴染みの登場人物の過去の話が出てくるのでとても楽しいです。
特にイケメン妖怪の仁吉の過去の話を読んでいると、彼がなぜ若だんなのもとへやって来て甘やかすようになったのかが分かるので、あぁなるほど!と。
病弱な若だんなと過保護な兄やという関係性も相変わらず。愛すべきキャラクターをこれだけ書けるなんて、すごいなぁ…。少し古い作品ですが、すっかりこのシリーズのファンです。