孤独の時間を徹底的に避けようとする人がいます。
常にスケジュールを入れて、誰かと一緒にいなければ不安で落ち着きません。
近年、孤独は悲しいこと、恥ずかしいことだという価値観が強く根付いて来ている影響も大きいです。
平日は仕事を終えた後に誰かしらと飲みに行きます。
帰ってきてからはお風呂を済ませて、ほとんど寝るだけの状態です。
休日であればいつもよりもたくさん寝て、昼過ぎから友人と出かけます。
夜はそのままディナーをし、場合によってはその後も飲みに出かけたりします。
常に誰かと一緒にいないとすることが見つからない状態です。
そういう人に限って『人と一緒にいる時間こそが一番学びになる。成長できる』といいます。
することが見つからなければ、何もしないでボーっとしてみるのも有効です。
ボーっとするといっても何かしら考えたりすることになるので、悩みや課題が自分の中で進展したりします。
この一人で考える時間というのが大切なのです。
もちろん、人と対面している時間も大切です。
相手から吸収できることは無限にありますし、相手の意見や反応を知れることで自分を客観的に見ることもできます。
しかし、孤独な時間を確保できなければ人は真に成長できません。
孤独の時間にそれ以外の時間での出来事を反芻することによって人は伸びていくからです。
『あのときはもっと違った言い方をするべきだったな・・・』
『あのときの行動は間違いだったな。冷静になればもっと別の選択肢も選べたよな・・・』
自分の内側と向き合って発見できるものは、外の情報を追いかけて手に入れたどんなものにも代えられない価値があります。
芸術的なアイディアをはじめ、人生を変えるようなレベルのひらめきというものは、ゆったりと思索にふけっているときに突如として舞い降りてくるものです。
孤独の時間が自分を飛躍させる時間だとわかれば、至福の時間です。
孤独の時間の密度を高めるためにそれ以外の時間を過ごすようになります。
人生では緩急が大切です。
誰かと一緒に仕事をしたり遊んだり行動を共にしている時間と、ひとりでじっくりと自分に向き合っている時間のどちらも大切なのです。
多くの人が避けたがる孤独の時間の中にいかに幸福を見出せるかで、人生の質は変わってくるのです。