議論や交渉事の場面では、あえて負けておくことも大切です。
勝てる場面であっても、わざと少しだけ負けておくのです。
すると、相手はあなたのことを好きになるのです。
負けるためには、技術が必要です。
ただ、やられっぱなしで一方的に負けるのではありません。
相手に、僅差で勝ったと思わせる負け方をするのです。
考えてみると、これはとてつもなく難しいことです。
例えば、将棋のプロ棋士と素人の小学生の対決の場面を考えてみます。
対局中に『あれ?これはもしかしていけるんじゃないかな?』と小学生に思わせる展開へと持っていきます。
そして『え?僕このままだと本当に勝っちゃうかもしれないぞ!』というプロセスまで導くのです。
緻密な計算の上、最後には本気で競り勝ったんだと勘違いさせられるレベルで負けるのです。
そのためには、圧倒的な実力を備えておかなければなりません。
相手側の圧勝ではいけないのです。
そんな負け方は、誰でもできます。
力の限りを尽くして競り勝ち、そしてあなたが潔く負けを認めたというところで相手はあなたを好きになるのです。
そして、もう1度会いたいと思うのです。
結果、人もお金もついてくるということです。
誰だって、論破されたり完敗したりして嬉しいわけがありません。
真剣勝負であなたが負けたと思わせることです。
長期的に見ると、負けることは勝利なのです。