こんにちは!
サロン・ド・ヴィーヴルの山口あゆ美です。
実は連休も旅行に行っておりました。
その報告もしたいので
しばらくこんな歴史話が続きますが
お付き合いくださいね!
今回のサロン・ド・ヴィーヴルの秋の遠足の
メインである、歴史散歩は
平等院だけじゃない
宇治の歴史の奥深さに触れて頂こうというのが趣旨。
宇治が舞台となった古事記に書かれたエピソードのあらすじは
皆さんもよくご存知の「仁徳天皇がどうやって皇位についたか」が
描かれた部分。
応神天皇にはたくさん子どもがいましたが
特に優秀な3人の息子たち
大山守命(オオヤマモリノミコト)
大雀命(大鷦鷯尊オオサザキノミコト)=のちの仁徳天皇
宇遅稚郎子(菟道稚郎子ウジノワキイラツコ)
に、それぞれ役割を与え
一番末子の菟道稚郎子に皇位を継がせると遺言しました。
応神天皇が亡くなると、大山守命が約束を守らず
皇位を奪おうと宇治に攻めてきましたが
大鷦鷯尊の情報により、菟道稚郎子は宇治川の船頭に変装し
大山守命を殺して、宇治川に投げ捨てました。
(大山守命のお墓もちゃんと木津川のそばにあります)
その後、菟道稚郎子と大鷦鷯尊との間で
皇位の譲り合いが長く続き
最終的に、菟道稚郎子が宇治川に身を投げて死ぬことで
大鷦鷯尊が皇位を継ぐこととなりました。
というのがあらすじ。
これは、実は、大山守命&大鷦鷯尊(お母さんが姉妹)の実家の勢力と
菟道稚郎子のお母さんの実家の勢力争いを表すエピソードだったと
考えられます。
当時は、天皇と言っても絶対的なものではまだなくて
いくつもの有力部族の中のひとつの家、だったので
いつ、他の有力部族にその座を奪われるかわからない
不安定な政権でしたので
いろんな部族から奥さんをもらい、繋がりを作っていました。
大山守命&大鷦鷯尊のお母さんの出身は
河内の渡来人の力をバックに勢力を伸ばした部族。
渡来人は、いろんな知識(土木・建築・文字・機織などなど)の
最新技術を持っているので、力を持っています。
一方の菟道稚郎子のお母さんの出身は
敦賀~琵琶湖~瀬田川~木津川にかけて
水運を掌握している海人族の和邇氏の出身で
当時は水運を牛耳ることは
軍事も経済も牛耳ることになるので
こちらも有力な部族。
この両者の戦いが長く続いたんでしょう。
お話では、菟道稚郎子が身を引いた(または自殺した)
ことになっていますが
実際のところはもっと激しい戦いがあったんではないでしょうか。
これらのお話を載せている古事記・日本書紀は
天武天皇の命令で作られたもの。
天武天皇自体が、
兄の天智天皇の血筋を殺して
天皇になった人ですから
「いかに自分が正当に皇位についたか」を
書いたものなので
この仁徳天皇のエピソードも同じことでしょう。
このお話を踏まえて宇治をお散歩すると
ちゃんとあるんです、
こんな神代の昔のお話に出てくる方々の痕跡が。
宇治神社は菟道稚郎子を御祭神とした神社。
菟道稚郎子の宮居、桐原日桁宮(きりはらひけたのみや)跡と
伝えられています。
こんな立派な神社があり、宮跡としての伝承もあり
神として祀られているということは
もしかしたら、
菟道稚郎子は相当な実力も人気もあり
正当な皇位継承者だったのかもしれませんね。
それを無理に排して皇位についた
大鷦鷯尊(仁徳天皇)であったのかもしれません。
宇治神社を上がっていくと
宇治上神社があります。
こちらは
お父さんの応神天皇
お兄さんののちの仁徳天皇、大鷦鷯尊
弟の菟道稚郎子の3人を御祭神としています。
こちらの神社は
1016年建築の平安時代の建物が社殿に使われていて
現存する神社の建物としては日本最古で
世界文化遺産にも登録されていることで有名です。
貴族のお屋敷の優美な造りが見られます。
また、
桐原水、という宇治七名水のうちの現存する唯一の水が
今も後ろの朝日山から湧き出ています。
手水舎(てみずしゃ、ちょうずや)の口は
うさぎさん。
菟道稚郎子のお名前の中にうさぎさんがいますが
この方が道に迷った時に、
うさぎが道案内してくれたことによるそうです。
菟道は、「宇治」の古い書き方で
今も菟道という地名は残っています。
ただ、看板の説明を見ただけだったら
「ふ~~ん」で終わっていたかもしれませんが
少しお勉強をして訪ねたおかげで
神代の古代と今が繋がって
本当に豊かな時間と空間を感じることが出来ました。
2つの神社を訪ねたら
雨がそれぞれ
ざーーー!っと急に激しくなったのが不思議で
神様の雨かなあと思いました。
2018/10/7
サボって何もなし
2018/10/8
スクワット30回
旅行で全くトレーニングせずで
めっちゃ太りましたー^^;
また振り出しに戻りました。。^^;
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