おはようございます!
食卓とメイクで
あなたの毎日を楽しく輝かせる
サロン・ド・ヴィーヴルの山口あゆ美です。
今日はますますマニアックな歴史小噺です
天河大弁財天社に向かう途中にある
丹生川上神社下社。
ここも来たかった神社だから嬉しかった!
「丹」(に)というのは朱砂、辰砂といい
そのままだと赤土(魔除けに用いた)
精錬すると水銀になります。
中国の皇帝は「丹」(酸化鉛、水銀)を含む薬を
不老長寿の薬と信じて飲んでいました(^_^;)
この「丹」の鉱脈がある場所には全国各地
「丹生」「大丹生」「小丹生」「遠敷(おにゅう)」
などの地名がついています。
「水銀」すなわち「みずがね」は
水と密接に関わり、
この、丹生川上神社ももちろん!
ミズハノメときょうだいである
闇龗神(くらおかみのかみ=井戸の神様)が
御祭神ですが
それは、丹生川上神社が
上、中、下社に分けられだからでしょう。
(他の社はミズハノメが御祭神です)
丹生川は古代から聖なる川
神武天皇が丹生川のほとりで
アユを聖なる入れ物に入れ
戦勝を祈願し、占ったと言われます。
だから
鮎は「魚偏に占う」と書くとのこと。
私の名前も
長良川のお魚の鮎から名付けられたので
聖なる魚、なんて嬉しいな
話は戻りますが
こちらは、
雨乞い、雨止めの祈りを捧げる神社。
境内に可愛いお馬さんが
雨乞いの時は、黒馬。
雨止めの時は、白馬を
古くは生贄にしていたのでしょう。
貴船神社と同じですね。
こちらの神社も、天河大弁財天も
弘法大師に関わる神社。
山の中ですから、
もちろん役行者(えんのぎょうじゃ)もね。
とても興味深いのは
弘法大師と水銀の深い関わり。
若い頃、
高野山系の深い山々で修行していた弘法大師は
朱砂を採掘する丹生一族と交流があり
援助も受けていたと言われます。
水銀は、
仏像に金メッキするのに大量に必要なので
その水銀を抑えていた丹生氏と
関係を結んでいたからこそ
高野山に一大仏教王国を築けたのではないかと
夢想するのです
丹生氏は後には
水銀精錬の高い技術を
渡来人の秦氏にとって代わられ
歴史の表舞台からは消えて行きます…
守り神である丹生都比売(ニウツヒメ)も
稚日女神(ワカヒルメノカミ)=天照大神 に
取り込まれ、転化して行きますが
私には
白い肌に赤い頬の
美しい女神様に思えてなりません
こちらの丹生川上神社も
今は表面には現れていないけれど
ミズハノメとともに
丹生都比売もきっと
祀られていたに違いないと思います
白洲正子の「かくれ里」や
夢枕獏の「陰陽師」を読んで以来
ずーっと会いたかった女神様たちに会えて
とても嬉しかったです
次は、丹生都比売神社に行きたいな
地名フェチの私には
ドライブや電車の旅で
車窓から見る地名の看板にワクワク!
必ず歴史と関わりがあるから
もしこれから
「丹生」という地名を見つけられたら
私に教えて下さいね!
探索に参ります!!
マニアックなお話にお付き合い下さり
ありがとうございました