交野~奈良へ抜ける鬱蒼とした山道、
磐船街道(国道168号線)の旧道にある「磐船神社」。
御神体「天の磐船」は
物部氏の祖先ニギハヤヒが天から乗って降りてきたという巨岩です。
古事記・日本書紀には別系統の話が伝わっていますが、
いずれも神武天皇(イワレビコ・後の天皇家)が
九州から近畿に攻め上ってくるよりも以前から、
この辺りは物部氏の支配下にあったことを物語っています。
ニギハヤヒは神武天皇を手こずらせた
「長脛彦(ナガスネヒコ=トミヒコ)」の妹を妻にしていました。
トミヒコさんの本拠地は、この磐船街道を抜けたところにある、
今の「登美が丘」、その近くの「白庭台」の「白庭山」まで
天の磐船はやってきたということだから、
やっぱり地名は歴史の生き証人。
私の住む枚方も
この一連のお話に出てくる「白肩津」から来ているとも言われていて、
そういうのを知ると、自分のまちにますます愛着が湧きます^^
昨今、昔から伝わる地名・字名を
へんてこりんな名前に変えてしまったり、
抹消してしまうことが多いけれど、
それはやっぱり良くないことだと思う。
話を戻して、
この交野近辺には巨岩・巨石が多く、
「星が天から降ってきた」とされる
巨石を祀った神社をたどると北斗七星の形になったり、
古い磐座信仰が残っている場所がたくさんあります。
ここ、磐船神社では、
ゴロゴロおっそろしいほどの巨岩の隙間をくぐり抜ける
「岩窟めぐり」という体験をすることができます!
これは、甘く見てはいけませーーん!
10歳以下、75歳以上はお断り!
雨の日、雨の後、夜はできません!(そりゃそうだ!と思います!)
ハイヒールとか、きれいなお洋服も無理!
(寝そべったり、這いつくばったりしないといけません!)
はいっ!
そういうことで、真剣に参りましょう!
「行」ですから、受付のところで白いタスキを頂いて、
朱塗りの鳥居をくぐっていざ出発~!
ここは階段があって、普通~。
と思ったら、気温がぐっと低くなり、真っ暗!
丸太の橋を渡り・・・
白い「→」マークが見えるでしょ?
あの「→」に従って、道なき道を進みます・・・
え~~っ!!こんな小さな隙間に入れってか!?
(「足から」って書いてあるし)
こう??
ひゃ~~~!!寝そべって滑り落ちる~~!
岩がつるつる~!
これは、お相撲さんは無理だなーーー!!
↓ こんな状態!
お次はこんな隙間に入れと!
これ、フラッシュたいてるから明るく見えますが、
実際は真っ暗ですので!
はい、なんとか潜り抜けました~~~。
今度は上がる~!
大きなお尻、失礼~!
ここは、本当に真っ暗でしたが、
この奥に竜神様が祀られていました。
コワくて写真撮れませんでした・・・(何か写ったら・・・)
岩の重なりの中には、滝もあり、川も流れていて(天野川の源流)、
大雨の後は無理って分かります。
ただ、ここにきていつも残念に思うのは、この神社、
こんなにも素晴らしい由来があり、素晴らしいところなのに、
もう少し「手入れ」をしてもらえないかなと言うこと。。。
へんな置物とかは似合いません、
せめて、岩窟めぐりの通り道くらい、
ゴミを拾うくらいはして頂けないかなあ・・・。
もっとプライドと愛情を持ってここを守って頂きたいなあ・・・
そうでないと、せっかくの巨岩のパワーも弱るんじゃないでしょうか・・・。
自然と一体の厳しい土地だから、
お掃除も大変だとは思いますが、
ぜひよろしくお願いしたいですm(_ _)m
地上に出ると、気温が全然違う!
この岩の折り重なった下を潜っていたのですね~!
天の岩戸、とされる岩も。
自然の巨岩から発するパワーってすごい!
きっと修験道にも関係がある地なのでしょうが、
このような「穴から出てくる」系の「胎内めぐり」とかいったものは、
赤ちゃんが産道から生まれ出てくることの再体験であり、
「再生」に関わっていると言われていますね。
困難を乗り越え、また新たに生まれ直す!
新たな気持ちで、この世に生かされていることをありがたく思って、
今日も頑張っていきましょう!